大好きだった九谷青窯さんが、閉窯することとなりました。
噂で『来年は茶碗まつりに参加しない』と聞いてはいたのですが…
悲しいですが、現実のことと知りました。





閉窯にあたり今ある作品を販売すると知り、初日の午後に友人と行ってきました。

この日は高原真由美さんと、横井佳乃さんの作品が多く並んでいました。





九谷青窯さんでは、毎年100以上の新作を生み出していたそうで、お客様や販売店の意見を取り入れつつ改良を重ねていくそうです。

そして、その中からほんの少しだけがロングセラーとして愛されていくのです。


今ここで出会えるのは、その経過で生まれたデッドストックのものが多くあり、そのため見たことがないデザインのものもたくさんありました。





高原真由美さんの小皿を、彼女のファンである友人に買いました。

仕事の関係で、きっと青窯さんまで来られないかな?と思って。




私の持っている高原さん作品。

小花の方は確かではないけれど、雰囲気がそんな気がしています。





横井佳乃さんの作品は自分用に。

宝石が並んだような八角長皿。

決して派手ではないのに、足を踏み入れてからずっと頭から離れなかった。


友人と「夏野菜の浅漬けがいいね」「おにぎりも絵になる」などと話していたら、

窯主が「素敵な奥さんが集まった時にね、マカロンをいくつか色違いで並べるといいよ」

って、誰よりも乙女なアドバイスを!!!

さすがだわーと、友人の顔を合わせて頷きました。



もうひとつ、このキュートすぎるお皿も。

これは完全に一目惚れです。



窯主(各作家さんたちの師匠)さんがおっしゃるには、横井さんは個性的なデザインが多く、鳥のデザインも多く作られたそうです。

九谷茶碗まつりで求めたニワトリさんも、横井さん作品だと判明しました。

こちら、我が家の横井さん作品。

多くて自分でもビックリです。

これでも少し減っちゃってるのよあせる


そうそう、1枚目の青窯さんの垂れ幕も、横井さんのデザインなんだそうですよ。

コストコで九谷青窯さんの販売会をした時に作ったそうです。



そして、九谷青窯さんオリジナルの八角皿もひとつ。

この純白ではない白。

「ハッとするような美しい白ではないけれど、この色が親しみやすさを生み出しているとおもうんだ」と、おっしゃっていました。



鈴喜すうさんも、九谷青窯さんです。





帰り道、窯主さんの話がずっと心の中をめぐっていました。


芯のある考え方をしっかりと伝えながら、それぞれの個性をしっかりと理解して認めて伸ばしていて。

独立した後も、ここでの製法を守ってほしいとは考えておらず、でもずっと見守っている。

作家さんたちの話をする時、何度かニックネームがぽろっと出てくるところもよかったな。


誰のデザインだっけ?と思っても、高台の形を見るとすぐにどの作家さんのものか分かるそうですよ。


まるで、理想の子育てを見ているようで、

もしわが子が陶芸の道に進むなら、こちらにお世話になりたいと妄想するほどでした。

お話させていただいて、もっともっと九谷青窯さんのファンになってしまった。

嬉しいやら切ないやら。


「どんどん、違うものが並ぶからね。

早い者勝ちじゃないから、またゆっくり来てください」

とのこと。

最後までにもう一度行けたらいいなぁ。




テーブルから、眠る孫ちゃんを見つめるぽんず。

まだまだ2人の心の距離は遠いようです。