出会わなければよかったの(Charaコミックス)
湖水きよ(著)




<内容紹介>
子供の頃遊んだ幼なじみと、高校で偶然再会!!
喜ぶ虎太郎に、元々無愛想だった彼・譲は、冷たい。
人付き合いが苦手でクラスに友達もいない譲を
見かねた虎太郎は、グループ学習に誘う。
実は譲は病弱な兄のため、毎日早めに帰宅していたのだ。
けれどそれ以来、課外活動後にカラオケに行ったりと譲の放課後は一変!!
断らなければと思いつつ、初めての楽しさに虎太郎の手を振り払えず…!?



表紙とあらすじに惹かれて購入しました。
受けの黒髪の子がかなり好みです・・・。
影のある黒髪キャラが好み・・・。

ほぼ一冊分「ワイルド系×無愛想美人」のカップルでした。
(番外編が1本アリ)

無愛想だけど少し抜けてる受けにキュンときた!!



病弱な兄の介護をするため友達も作らず寄り道もせず、まるで感情のないロボットのように規則正しい生活を送る譲(受け)。

そんな譲が小さい頃の幼なじみ虎太朗(攻め)と再会し、虎太朗の自由さ豪快さに惹かれていくうちに兄の束縛から解放されていくストーリー。
なんだけど、読み進めていくうちにこれは兄が譲を束縛しているというよりも、母親に問題があるなと思いました。

譲が朝帰りをした日の兄と母親の会話・・・

母「譲は?」


兄「コンビニに行ったきり帰ってこない。」

母「困った子ね、お兄ちゃんをほったらかして・・・。」


兄「心配とかしないの?今までこんなことなかったのに。
もしかしたらこのまま帰ってこないかもね」


母「そんなの困るわ!」


兄「何が困るの?俺の世話するお人形さんがいなくなるから?」


母「・・・・・・・・。」



いや、そこで黙るなよ。

なんかこう、「面倒なこと(兄の介護)は譲に押し付けよう」感がハンパないんだよなーーこの母親・・・。

今まで真面目すぎるほど真面目だった息子が帰ってこなかったら、普通心配するだろうに・・・。


お兄ちゃんはね、あれだけ弟にベッタリだったわりに譲が離れても意外とケロっとしていて、むしろネットで知り合ったオタク仲間を部屋に呼び込んでエンジョイしてる感じなので救われましたー。
てか、兄さんオタクだったのねw


譲も最初は虎太郎に冷たい態度をとるんだけど、いざ虎太郎に拒絶されると辛くて悲しくてポロポロと涙を流してしまう。(可愛いw)
虎太郎は虎太郎で譲に心底惚れ込んでるので、離れようと思ってもやっぱり無視できないんですね(´∀`)

虎太郎と海に行きたいけど兄が心配な譲に対して虎太郎が言った言葉が本当に素敵でした。

譲「どーにでもなるかな、僕がいなくても。」

虎太郎「そうそう。たいていのことはどうにでもなるもんだ。」


うわぁぁあああ虎太郎素敵だよ虎太郎ぅーーーー!!!
・°・(ノД`)・°・

最初は無表情だった譲が虎太朗と心を通わせるうちに表情が豊かになって、
最後には・・・



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こんな素敵な笑顔で笑えるようになりました。(感涙)

虎太郎も思わず見惚れるこの笑顔・・・尊い・・・。

感情の抜け落ちた受けが攻めによって徐々に人間性を取り戻していくストーリーが大好物なので、もうホントにたまらん・・・
・°・(ノД`)・°・


最後に大学生になってからの番外編が載ってましたが、
2人で海に行ってリアルな砂浜と波に興奮してハシャぎ回る譲が可愛すぎました。
そしてエッチの時の「あふれる・・・っ、溢れそう・・・」には虎太郎のみならず私もグッときたよ。


湖水きよさんの絵は色気があって好きでしたー!