お盆近くになると、
幼い頃から、母に、海や川、水の近くへ行くなと、
言われていた。
確かにお盆中の水や交通事故は必ずあるが、確率の問題で、人が沢山外出しているからだと思っていたが、
こちらで高齢者と話す機会が増えて、それは満更でもない話だとおもうようになった。
M君のお姉様のご主人のお父様が亡くなり、私は面識がないからと、1人で待っていた。
M君が帰ってきて、
「安らかな顔でした」
そういってから、朝になり、
「昨日は怖かったから言えなかったけど、
昨日帰り際、ふと誰も居ないはずの母屋を見たら、白い服を着た人か電話?していて、少し目を逸らしたら、そこの飼い猫に変わってた、見間違えかな」
そんなこと言うから怖くなったけど、
誰かが亡くなったときや、仏様になったばかりの方がいらっしゃる時は必ず誰かしら、そんな不思議な体験をする。
お盆中、キャンプを予定してたけど、
何となく止めた。
私はそんな体験はしたことないが、
昨日、お客様の家のチャイムを1度しか押してないのに、入って少ししてまたチャイムがなり
「え?」
って言ったら
お客様が
「お父さんがかえってきてるんだね」
と言った。確かに2ヶ月前亡くなり私はご焼香させていただいたという経緯がある。
不思議とそれは怖くない。猫がいる家はよくそんなことがあるように思う。
霊とか信じてないのは、
夏休みになると怖いテレビやったりするからで、
私はそういうのほんとダメで、
霊など居ないと信じてる
が、
今回のM君の話を聞いて、
なにか、世の中には分からない、そういったものが、亡くなったばかりの人のそばにはあるのかもしれない。
音、影、パッと見えたものテレビが勝手に着いたり、など。
きっと、その方の気がまだ肉体が亡くなっても仿っているのかもしれない。
安らかな顔…。
それも見えているのかもしれない。
父は苦しみ抜いた顔をしていたが
棺に入り皆で花を添えた頃にはなにか、少し顔が変わって少し優しい顔に変わっていたように思う。
何となくM君とふたりで手を合わせて祈った。
私の中でチャペルウェディングの重要性がものすごく低くなっていく。
こちらの地域では、昔本で見たナスやきゅうりに足つけたようなものを供える。
叔父が亡くなったのも去年の今頃だなと、
そういえば父もだな、
ああ、祖母もだと思い出す。
祖母の十三回忌ももうすぐで、8月が、亡くなった人がこんなにも多く、忙しいと思うと同時に、
不思議な出来事も、私の場合見えないけど感じたりする。
M君はきっと霊感が強いと思う。
私はそれに同調する。
いつかの法要で、
「御先祖さまの霊は怖くありません。決して怯えず迎えて下さい」
お坊様がそう言った。
広島、長崎の原爆も8月であるが、
今の若い人からは少しずつ薄れつつある戦争のこと。
私の祖母、母方の祖父はよく話してくれていて、
絶対に繰り返してはいけないことと教えられたのも、
少しずつ風化して若者はもうピンと来ない方も沢山いるだろう。
キャンプへ行くのはやめよう、
きっと山や海で、軽はずみなことをすれば、そこにはご先祖さまの霊ではなく違うものがもしかしたら居るのかもしれない。
必ず事故が多発するお盆。
みな忙しくお墓参りなど行けてない。私は何とか、お盆にはいくようにしている。
花火や盆踊りが、カップルや家族の楽しみのイベントだったりするけど、
そこには、供養や、豊作、大漁の願いを込めて、昔から行われていることを、その意味を、
今は忘れられつつあるように思う。
美しく儚い花火も、煌びやか過ぎると終わった時寂しくなる、
だから、夏は終わりを迎える頃、何となく寂しくなる。
すこーし、ほんの少し、昨日涼しい風を感じた。
日が短くなってきた。
世の中不思議なこと沢山ある。
霊というより自然に溶け込んだ何かが、たましいに近い何かがきっと、家族の元に帰ってくる、そのためのお盆休みだってこと意識してれば、
それは悪さなどしないものなのだと思う。
最後まで御付き合い下さりありがとうございます。