結婚しても特に何か変わったわけでもなく、
夕飯の時必ず、
自分の夢見た家庭の話を互いにする。
育ってきた環境違えど、
お互い幼い頃から他人の家庭を羨んで生きてきた。
こんな家庭を作りたいね…
って話を沢山する。
と言っても特別なことではなく、
毎日家に帰って、私が作ったご飯を彼が食べて、
休みの日に沢山キャンプへ行って……。
ごく普通のこと。
その普通が私達は得られなかった。
だから私たちに子供は必要ない。
きちんと育てる自信が無いから。
辛い思いをさせるからきっと。
2人でキャンプしたり、旅行行ったりが出来るのが、これからの生活の潤いとなり、
家を建てることも無く、
2人働き、
協力して生きる。
ただそれだけの事。
ただそれだけを手に入れる、夢が叶うまで、
「本当に時間がかかりました。
今Yさんと夫婦になれるなんて、
ほんとに奇跡でしかないんです。」
そうだね。
私も思う。
だって私は結婚していたんだもの。
「私は結婚は、恥ずかしながら、3度目です。
今まで、未来が見えなかった。家を建てても、憧れのチャペルウェディングをしても、
この人と死ぬまで居るだとか、そういった覚悟もなく、どんなに一生懸命やっていても空回りしていました。
今だってそんな、未来などは見えないけど、
希望だったり、安心感だったり、あなたと絶対に離れたくない、離れるわけが無いという変な自信があります。
こんな障害を抱えながらも、わかるんです。
人を本当に好きになったから。なんでも頑張れるんです。」
Mくんが
「ずっと一緒だからね。僕は常識も分からなくて、会社からお祝いもらって貰いっぱなしにしていて、内祝いを返すこと分からなかったです。
Yさんが頼りになります。」
新品の指輪はまだ彼に似合わなかったが
何となく本当に責任感を持って生活してくれてる。
2人でキャンプのレイアウトを見て、
これどうやってるんだろねとか、あーだこーだ話してるうちに2人で眠り、
また朝が来て
朝日が入り込む、
その眩しさで起きる。
手を握ってキスしておはようっていう。
そんなふうに特になんの刺激もない生活に安心感を見出し、
そこに幸せは確かにあり、感謝する。
母が
「そちらへ行ったことがないので行きたい。
海を見たり、海の幸を食べたい」
そう言ったので、
M君が
とびきりの握りのお店をリザーブしてくれた。
母も海をあまり見た事が無いもの。たくさん案内したい![]()
お客様の家のガーデニングを見る度に母の庭を思い出していた。
※写真許可得てます。
母に
「良かったら、近くの
キャンプ場でテント張るから泊まる?楽しいよ!」
そしたら
「遠慮する(笑)」
笑っていた。
母とも少しずつ……。
もう心配しないで、安心してと伝えたい。
親不孝…………。
確かにそうだったかもしれないな
そう思うようになった。
今日の海も綺麗です。



