情緒不安定で鬱になるかと思った。


けれどもそれを彼に伝えて、


「大丈夫」


抱きしめて

「ゴールデンウィークもキャンプ行って楽しいことしましょう」



そんな事言ってくれた。


そして、ガイロープでもこんなのあるとか、

私の好きそうな話、してくれて、






オムそば作ってくれた。


「広島風です。あ、お好み焼きじゃないから違うか」


いつものすべり気味のギャグ言って笑うのが、

本当に愛おしく、


こんなに泣いてばかりいるのが不思議だった。

涙は流せば楽になることを知った。



前の結婚が薄れて行った。

人は忘れるなんて言うけど、


そんな速さではなく、

尋常ではないスピードで、前の記憶を消し去ろうとしてた。


そして現実感のない、テレビの中の話のように私の中で変わってしまった。


一体何が本当で、何が夢なのか分からなくなり、

その不安を伝えた。



「きっと今が充実してるからで、皆ある事です。

Yさんはきっと、傷つきすぎて、そうやって自分を守ってきて、傷の処理が速い。


僕もそうだったから、そんなに自分が変だとか思わないでください。



けど僕は、Yさんを失ったらもう生きていけないくらい、好きです。」




ほんとかな…。

信じられない。


みんな男って最初ばかりだ。


彼が指輪持ってきた。

「着けてください」




手が浮腫んでて8号はきつかった。

何となく写真撮った。忘れてしまわないように、この気持ち。

これってなんのカットなんだろ、

そんなにキラキラしてなかった自然な輝き。小さいけど初めてつけるプラチナのダイヤのリング、M君がオーダーしたリング。


M君が

「もう少ししたら姉に会ってください。僕の1番の理解者であり、保護者です。」


お姉さまは、写真で見たけどとても綺麗な方だった。

キツそうな派手顔だが、質素で、純粋で

とても優しい方だった。(LINEの感じでは)



私とは全然違うが、目が大きく、何となく私と顔が似てると思った。


そして

「一緒にこの町の役場に婚姻届出したいです。本庁じゃなくて。」


そう言った。


思わずまた

「私を捨てないでください」


きっと私の根本的な、寂しさの核だ。

だから自分から色々手放してきた。



ラザールのリングをしても、

籍を入れても、

白いドレスを着ても、

チャペルウェディングをしても



傷は深くなるだけだった。

別れる頃、あの人はティファニーのリングをトイレに投げたフリをして、私を傷つけた。


私にそれを雑に返し、

私はそれを思い切り汚い部屋に投げた。今何処にあるかなんて知らない。


それ以外、思い出すこともうなかった。


もう人を信じられない。

こわい。



けれどもこんなに好きになった人は居ない。

それだけが事実で、


いつも私の幸せには寂しさが伴い、

報われなさに、


先が見えなかった。


生きづらすぎて限界かと思った。


それでももう一度だけ信じてみる。






最後までお付き合い下さり大変ありがとうございます。