社長と私のあの空間は、



現実と私の理想との矛盾が生じた時

逃げ込む場所だったと



思った。


社長は、同調する訳でもなく何する訳でもなく、

ただ、私の心の逃げ場を作っていた。私には気付けなかったあの頃は。自分のしていることの大きな矛盾に。



けいごくんは、12時に帰ると言う約束を破り、

わざわざ部下2人とスピーカーホンにして、


「Yちゃん申し訳ありませんでしたぁ!!キャバクラがたのしすぎましたあ!!」




3人でバカみたいに酔っ払って電話してきた。



帰ってきて、すごい気分よくしていて、

また泥酔。


「すごい楽しかったの。Yちゃんゴメン、いつもYちゃんと行かないとこに行ってほんとに、楽しかったんだぁ」



私を腕枕して、ソッコーで寝た。

財布も携帯も、服もそこらじゅうに散らばめて、



寝顔を見たら

「やっぱり年下だよね。」



思った。


「心配するからできない約束はしないでね。

門限なんて、ないんだから。」


呟いたら


けいごくん

「うん、明日はパチスロ楽しいこといっぱい」



私に抱きついてきた。


本当にこの人は結婚に向かない人だよね。

でもそれが逆に良かったんだよね。



夫としての責任

彼なりに果たしてる。



モラハラなんかじゃないんだよね。

夫が一回りも年下なら、まだ遊びたいし、



私の愚痴を聞いてくれた前の優しい旦那様だったら私に知らぬうちコントロールされてしまう。

恐らく私は近い人をみな共依存させてしまうんだよ。


不倫した相手と相当続いたのもきっとそう。



私から離れていかぬように、心で縛り付ける癖。

無意識に。それがメイ。自分自身を傷つけてまでね。カンナという女の役目の私を徹底的に傷つけてまでね。










この人の無邪気な寝顔を見て、

戻っていく。

何かが。


心に寄り添えそうな感じ…。

毎日寄り道せず帰り、私に彼も不器用ながら寄り添ってくれるのにどれだけのストレスを抱えるだろう。



キャバクラのおねーちゃんや、パチスロしたい気持ち、そして、



彼は彼なりに彼基準の夫としての責任を十分果たしていることに


気付いた。

男性は皆そうなのかもしれない。



モラハラ

ではなく



お互いの、お互いに対しての理想のズレ

妻の責任、夫の責任。




私達は絶対に子供を育てられない夫婦と分かるから結ばれた。2人とも理想の子供を作り上げてしまう絶対に。





最初の頃の喧嘩の意味がわかった。


この人は、私には絶対にコントロールされない何かがある。


だからこそもしかしたら、本当の愛を初めて学び始めてるのかもしれない。




神田沙也加さんのニュースを見て何となく

彼女もまた…。。。


ご冥福をお祈り申し上げます。





最後まで御付き合い頂き大変ありがとうございます