4月の末に 乳癌確定のお墨付きをもらったけれど

 

なぜか 乳癌に罹患していることをジブンゴトだと納得するまでに

 

時間がかかってしまった.

 

2023年から2024年の春先までは

 

娘達のダブル受験(大学受験&高校進級テスト)のため

 

多忙といえば多忙だった.

 

ダブルワークの仕事をこなし、仕事が終われば家事、

 

夕飯を終えてからは深夜まで彼女たちと一緒に受験戦略を立てて

 

スケジュール確認をしながら時間管理をしてた.

 

それがストレスだったんだよ、相当無理してたからな.….と主人は言った.

 

娘たちにつきあって深夜まで起きて、朝は4時半に起きて

 

家事をしてから仕事の準備、そして子供達と自分のお弁当を作る.

 

睡眠時間は4時間くらいで、仕事が休みでも自分のために時間を使う暇はなかった.

 

それでも 毎日家族の健康を考えて食事を作ったり、自分時間を費やすことに

 

ストレスを感じたことはなかった.

 

ある意味 子供達と一緒に二人三脚で毎日を過ごせるという意味では

 

毎日忙しいけれど、心理的には充実した毎日を送っていたつもりだった.

 

なんでそんな私の体に 異物のしこりができたんだろう?

 

考えても考えても 答えは出てこない.

 

ただ それは紛れもない事実だった.

 

さわれば 固くてゴツっとしたしこりが左胸にある.

 

針生検の結果は リンパにも転移ありで進行が早めのガンのため

 

まずは最初に抗がん剤治療、その後手術という流れになると言われた.

 

初めての抗がん剤投与が 5月29日.

 

そして 担当医と看護師さんの予告通り 髪の毛が2週間経って抜け落ちてきた.

 

何気なく髪の毛を触るたびに 手にからんでくる髪の毛の量がだんだん増えてくる.

 

これから予定されている手術前の抗がん剤投与が残り7回.

 

回数が増えるたびに髪だけでなく、眉毛、まつ毛まで抜けるそうだ.

 

自分の体が 抗がん剤という薬によって変わっていくことへの

 

不安と恐怖がある.

 

それでも わたしは生きている記録を残したいという気持ちの方が強くて

 

これからは 闘病という言葉ではなく乳癌と共存という言葉に置き換えて

 

日記をつけていこう.

 

そう思ったきっかけとなった本 

 

くもをさがす    西加奈子

 

乳癌と闘うというよりも 

 

乳がんになってしまったありのままの自分を受け入れて

 

自分の体と心に向き合う時間が必要なときなのかもしれない.