桂離宮にて | ぽんこからのエアメール

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愛媛から出てきてはや○年!
京阪神を中心に、日々の出来事をつづっていたら2011年春に
〝花のお江戸〟にお引越し。
しかーし!2012年3月にふたたび阪神間に舞い戻ってまいりました。
Ponkoの目を通した日常を、どうぞお楽しみくださいませ☆

先日、「桂離宮」に行ってきた。


ここは、ある日突然いって見学できるところではなく、

3か月前から、宮内庁京都事務所に事前申し込みをして

向こうからの指定日時にいかなきゃ入れてくれないんである。


阪急桂の駅から徒歩20分。

しかしここはあえて、バスを使う(笑)


離宮は桂川沿いにある。

いまは周辺が住宅地。わりと近くを阪急電車が走っているし、

すぐわきの、桂川沿いの道路は少し交通量が多いけど、

昔このあたりは一面うり畑だったそうで

静かな、本当に静かな一帯だったそうだ。


バス停から入口まで歩く。

車や電車の音は耳に入ってくるけれど、

目に映るこのよく手入れされた竹垣のたたずまいは、

音が気にならなくなるくらい、それだけで静かで、落ち着きを与えてくれる。


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時間まで、入口で待つ。

早めに着いたつもりだったが、Ponkoより早い人たちが何組も。

老いも若きも。日本人もいれば、外国人もいる。

声をかけた人たちはみなアメリカからの方だった。


時間になると門が開き、身分証明書を提示しつつゾロゾロ入ってゆく。

簡単な手続きと、簡単なビデオをみてから

案内の方が1人つき、みんなでひとかたまりになって

いざお庭へと進んでゆく。



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元々、宮家の別荘として建てられた桂離宮。


門からお庭に入っても、中央にあるお池に、すぐには出られないようになっている。

木や植え込みの間からチラリチラリとのぞく水面は

「お楽しみはあ・と・で!」とじらされているよう。


ようやく池に出られた後は、「見立て」の数々が

私たちを楽しませてくれる。


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宮家の方々も、我々のように池の周りをゆっくり歩いたり、

池に浮かべた舟で、そこかしこに設けられた茶室を行き来していたのだという。


招いたお客さまと、

ここで非日常を楽しんでおられたのだろう。


「松琴亭」の市松模様が、すっきりと美しい。


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左下は、炭をうずめて暖をとっていたそう。

その熱は部屋を温めるとともに、上の戸棚に食事を入れておき

冷めないよう保温も出来ていたのだそう。

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こういうの、好き。

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「園林堂(おんりんどう)」の屋根の形は、

ほかの屋根よりちょっと複雑でおもしろい。


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桂離宮の中枢をなす書院群。

古書院、中書院、楽器の間、新御殿と並んでるらしいが・・・

ぜんぶくっついてるように見えるんのでよく分からない・・・

しかも、この中には入れないのだ。

あわよくば入れると思ってたんだが・・・

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古書院二の間の正面にひろーい縁側が。

「月見台」だ。

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実は正面にお池が広がっているので、

空に上った月、水面に映る月を楽しめる。


実はここに限らず、桂離宮にはそこかしこに

日本の四季を存分に堪能できる工夫が、本当に多い。


日本っていいな。日本人っていいな。

自然を愛でる日本人の感覚はステキだなと

思わせられるお庭だ。


外人さん、これ分かってくれるかなあ?

ブルーノ・タウトさんは「泣きたくなるほど美しい」と

絶賛してくれたみたいだケド?