よーやく行ってきましたヨ
京都文化博物館で、12/5までの
夏にナポリにいった折、行きたかったけど「考古学博物館」まで!で
タイムオーバーでムリだった、ナポリの街を見下ろす山の上の美術館。
宗教画など、絵画中心の美術館だ。
ローマ教皇を輩出したこともあるローマの名門、ファルネーゼ家。
貴族らしく、お抱え芸術家達もいたのだが、コレクションの数がハンパじゃない。
それらコレクションを相続したブルボン王家のカルロ3世
(お母さんがファルネーゼ家の出身だったので)が
100年かけてこの美術館と宮殿を兼ねた、カポディモンテ宮を建てた。
ファルネーゼ家のコレクションは、考古学博物館にもあったのだけど
彫像がでかいでかすぎる。それがめっちゃ数多く並んでる圧巻だった
ゆうに4m以上はありそうなヘラクレス像もあったが、
そのミニチュア版!が今回来てた。ほんまにちっちゃ
ポセイドン像は、相変わらず「イルカ」と称する魚のお化けを引き連れてたし・・・
↓ こいつのミニチュア版がいた・・・再開するとは思わなかった・・・
「貴婦人の肖像」、アンテアと呼ばれている女性。
↓ナポリにあったアルテカードのパンフ。アンテアが持ってる!
絵の中からこちらを見つめる強い視線が魅力的なこの女性は何者か?
未だ貴婦人だ、いや高級娼婦だと正体不明なゆえに
カポディモンテでも人気のある絵だ。
しかし、ビジュアル的に印象的なのはアルテミジア・ジェンティレスキの
「ユディトとホロフェルネス」だろう。(→ こちら を参照! )
むかしむかし、アッシリアの将軍ホロフェルネスが、ベツリアの町を包囲した。
町の人々は観念したが、美女ユディトは違う!
色仕掛けで将軍ホロフェルネスの寝室に入り込むことに成功し
酒で泥酔、すっかり油断して寝込んだホロフェルネスの首をかき切るのである。
それまでにも、この話は好まれテーマとして描かれていたが
主に〝ホロフェルネスの生首を持って凱旋する女性〟として描かれていた。
まさに今!首切ってます!ってシーンは彼女、アルテミジアの師匠カラヴァッジョ
あたりからだといわれている。
実は画家アルテミジア自身に、若い頃に先輩画家から暴行を受け、
周囲の反対を押し切って訴えても、結局相手は無罪放免になったという経験が。
その直後に描かれたモノとくれば、ユディトのたくましい腕、ホロフェルネスの抵抗を
押さえ込む侍女・・・ただでさえ迫力満点な絵がますます興味深く思える。
その他にも、元気すぎる「復活したキリスト」、
マグダラのマリア、聖アガタ、聖セバスティアヌスなどの聖人たち、
何でリンゴ拾うん?!と突っ込んでしまう「アタランテとヒッポメネス」・・・
宗教画が沢山の美術展なのに、けっこーオモロイ
宗教話でPonkoがお世話になっているのは、こちらの本だ。
「マリアのウィンク -聖書の名シーン集-」(視覚デザイン研究所 編)
今回もお世話になりました
※11/29 「ユディトとホロフェルネス」をリンク。ご参考にどうぞ。