こんにちは
先日、義母のお誕生日だったので、北海道応援の気持ちもあってホタテを贈ってみたのですが、思いのほか大量に入っていたらしく、来週の訪問時にみんなで食べることになりました(笑)
予想外に食べられることになりラッキーです
娘犬は相変わらず、病状が回復したりぐったりしたりの毎日で笑顔を見ることは少なくなりましたが、頑張って生きようとしてくれています。
来週は義母に会いに行くとき、連れていけたらいいな…と思っています。
私もひさしぶりに義母に会いたいですしね(娘犬が具合悪いと一緒にお留守番で、夫だけ訪問するので…)
さて、今日はYOASOBIさんと四人の女性作家さんの「はじめての」本について書こうと思います。
「はじめての」は島本理生さん、宮部みゆきさん、辻村深月さん、森絵都さんの短編小説集でして、女性作家ならではの繊細な心理描写と丁寧で読みやすい文章、どれも個性的で面白く、短編小説なのであっという間に読めてしまいます
普段あまり本に触れない方にも読みやすい一冊と思います
その短編小説それぞれに、YOASOBIさんが歌をつくる、というコラボ企画です(約1年前の企画ですが、現在も朗読劇が行われています)
ざっくりそれぞれのお話を説明しますと、
島本理生さんは、アンドロイドと主人との出逢いと別れまでの『愛と絆』を描いた「はじめて人を好きになったときに読む話」
宮部みゆきさんは、ふたりの『わたし』が存在する並行世界で入れ替わった『わたし』を救い出そうと、こちらの世界のお父さんが奮闘し、17歳の『わたし』が決意する「はじめて容疑者になったときに読む話」
辻村深月さんは、学校でいじめられた女の子が自殺をするために家出をし、行き着いた海で出会った白いワンピースを着た女の子と過ごした不思議な一夜の「はじめて家出をしたときに読む話」
森絵都さんは、幼い頃から想い続ける男の子に何度も告白をし続けるも実らず、ひょんな(て今どき使うのかしら…)きっかけでタイムリープ出来るようになった女の子が、過去に戻って全部の告白を無かった事にしてしまおうと画策する「はじめて告白したときに読む話」
全部、本当にどのお話も全部面白くてどきどきして、あっという間に読めてしまって大好きなのですが、
あえてどれが1番心に残ったか、というと島本さんのお話でした。
島本理生さんのお話はアンドロイドと、そのマスターである主人との「愛と絆」(と解釈しております)を丁寧に書いた物語です。
無愛想で厳しい主人に、毎日従順に仕えるアンドロイドが主人公なのですが、純粋で素朴で何も知らないアンドロイドに、なぜこんなにも主人が厳しい指導を行うのか…、その理由が終盤でわかった時の色々な驚き(いろんな複線があるのです)、アンドロイドとして埋め込まれた回路にどうしても逆らえず、泣く泣く主人の元を離れなくてはならなかった…心の無いはずのアンドロイドに込み上げるやるせなさ切なさ、自分の気持ちが何なのか(それは愛なのですが)わからないまま終わるのに、全く悲壮感が無く、むしろあたたかい不思議な読後感。
短編小説なのに、まるで長編小説を読んだかのような満足感で、アンドロイドのその後が、きっと良いものでありますように…と願って止まない優しい気持ちになりました。
あと蛇足なんですが、文章がアンドロイドから博士(主人の妻)へのお手紙形式なので、なんだか夏目漱石の「こころ」っぽくて、「こころ」が好きな私はニヤニヤしてしまいツボでした(笑)
アンドロイドの心の成長と、切ない想いが読んでいて泣けるお話でした。
そうそう、そしてYOASOBIさんですね!
YOASOBIさんは今だと「アイドル」、葬送のフリーレンの「勇者」が人気ですね。
とても軽やかで綺麗な歌声で、歌詞の意味がしっかり伝わる表現力と発音で、ラップもなんでも歌いこなす可愛いikuraさんと、
きっとすごい読書家なんだろうな…と感じさせる思慮深さと、豊富な語彙力をもつAyaseさんの作る多彩な音楽がとても楽しいYOASOBIのおふたり。
よくぞ、短編小説とはいえあの話を、五分弱の歌にこんなにもきれいにまとめてくれた…!!
と「はじめての」読了後、はじめて聴いた時ビックリしました
ちゃんと伝わってほしい小説のポイントがしっかり入っていて、物語がとてもわかりやすい。
そして決して難しい言葉じゃなくて、誰にでもわかる言葉を使って、私が本を読んだときに感じた言葉にできない感情や景色や余韻を的確に表現してくれていて、
もう…ブラボー!!としかいえない…
そして昔エレクトーンをやっていた身としては、YOASOBIの音楽は色んな音がして楽しいので、弾いてみたい!気持ちを刺激されます(笑)
努力の天才…Ayaseさんはきっと努力の天才です…(と勝手に思っています笑)
そして、そんなAyaseさんの音楽をキラキラと輝かせてくれるのがikuraさんです
あんな難解なメロディーを、あんなに聞き取りやすい発音で歌いこなすikuraさんも天才です…
なんていうんでしょうか…ikuraさんの声って可憐で軽やかで明るいけど儚げにも聴こえて、郷愁を誘われたり色んな感情を揺さぶられる声なんですよね…
ただ歌ってるんじゃなくて、感情が歌に乗っていていて、ちゃんと言葉として耳に届くのですよね(たとえば「ミスター」の最後、アンドロイドの切ない心の叫びのように歌ってくれてます)
まだ二十代の若いおふたりなのに、すごい才能だな!!
と、私がいうまでもないのですが、惚れ惚れしてしまいました
詳細はこちらからリンクするので興味のあるかたは見てみてください(笑)
なんだか最後は回し者のようになってしまいましたが(笑)
素敵な本と素敵な歌が一度に二度味わえる、素敵な企画でした
また第二弾があるといいな
普段読まない作家さんの話を読めるので、こういう短編集って凄く良いなぁ…と思いました
あ、あと、NHKでやってた四人の先生にYOASOBIのおふたりがインタビューする番組をもう一度観たいです…NHKさん…熱望!!(笑)
愛をこめて描いたYOASOBIさんです。何度描き直しても似なかった…難しかった…
お洋服の模様を描くのが楽しかったです
それでは今日はここまでです。
最後までお読みいただきありがとうございました。
今日もみなさんの素敵な願いが叶いますように