『ゴッドファーザーPART II』 を見た

映画レビュー


3時間超えの映画です。

アマプラで見ました。

見終わって、やっぱりデニーロになったり、アル・パチーノになったりしました。笑笑






『ゴッドファーザーPART II』は、
ファミリーを守るためにマフィアの道を選んだマイケル・コルレオーネの葛藤と、
彼の父である若き日のヴィトー・コルレオーネの成長を描く物語です。
二つの時代が交錯しながら、
権力を手に入れるために手段を選ばなくなるマイケル
移民としてアメリカに渡り、家族を守ろうと奮闘する若きヴィトー
二人の対照的な人生が、静かに、しかし鮮烈に語られていきます。
マイケルは家族を守ろうとするものの、
裏切りや権力闘争の中で兄フレドをも手にかけ、孤独へと突き進んでいきます。


『ゴッドファーザーPART II』は、単なるマフィア映画ではありませんでした。

物語の本質は「家族の物語」。
家族を守ろうとするマイケルが、逆に家族を失っていく――
その皮肉と哀しみが、静かに、しかし深く心に突き刺さりました。

特に印象的だったのは、
パート1ではクールでかっこよかったマイケルが
パート2では悩み、迷い、だんだんかっこよくなくなっていくこと。

そして、若きヴィトー(演じるロバート・デ・ニーロ)は、
家族のために慎ましく、誠実に戦っていて、
彼の生き方のほうが圧倒的にかっこよく見えました。

『ゴッドファーザーPART II』が描くのは、
「守るつもりで壊してしまう」という人間の宿命だと思います。

家族を守るために力を持とうとしたマイケルは、力を持ったがゆえに家族を壊していく。

皮肉ですが、これこそが「権力」の怖さであり、人間の弱さ、そしてどうにもならない運命の象徴のように感じました。

また、パート1との違いとして、
「成功すること」=「幸せになること」ではない、
という冷徹なメッセージが作品全体を支配しています。

『ゴッドファーザーPART II』は、
ただの続編ではなく、
人間の深い哀しみを描いた、もう一つの始まりの物語だったと思います。

静かに進むラストシーンを見ながら、
「守りたかったものは何だったんだろう」
そんな問いが、ずっと心に残りました。
また、あらためて見返したい一本です。

評価星8(10点中)