- 小川 洋子
- 博士の愛した数式
以前ブログにも書いていた 本書、先週ようやく読み終わりました。2004年に、本屋大賞、読売文学賞も受賞していて有名な本だったんですね。映画にもなっているようで。恐れいります。帯には大ヒット映画原作と謳っているので、映画も面白いのかもしれませんが、自分は見ません。
自分の場合は世にも美しい数学入門 を読んで内容に感動し、筆者を知り本書を知って手に取った流れで、事前に数学的心得を少し知っていたので、楽しみながら読むことができました。
事故で、事故以降の記憶は80分しか覚えてられない博士と世話をする家政婦、とその息子が登場人物。最後に出てくる数字が光ります。
個人的に一番感動するのは、数字に対する博士の表現である。もう数学者というより詩人ですよ。ため息もんです。自分も高校の時、数学の問題を1問A4用紙2枚くらいで証明するという作業を、スパルタな数学の先生にさせられてた事を思い出しますが、ある程度取り組むと、問題が解ける解けないは問題ではなく、その過程が大事になって問題が解けても過程が美しくないと自分でも全然納得できないものでした。そう数学には美的センスってのが確かに必要ってのはなんとなく分かります。まあ、そんな私の低俗なレベルを超越した博士の詩人ぶりは本書の中で色々な言葉で表されています。「数を生み出したものに比べ、われわれ人間はあまりにも愚鈍だ」「理由は神様の手帳だけに書いてある」しかしまあ作者の小川さんは見事に数学と文学をこの本で結びつけてしまったわけでとんでもない方です。
面白い本ってのは世の中にあふれていますね。目先の興味を持った本を手にとってしまう私は、一般的に名作と言われる本をいつ読むことができるのだろう。