ずいぶん昔、ある人と「人に会うのがしんどいぐらい気分が落ち込んだとき、どうすればいいか?」というテーマで二人で話し合ったことがある
話し合いの結果、音楽に助けてもらうのが結構効果的である、という結論に至った
それでは音楽の中でも気分を一番引き上げてくれるのはどの曲か?という議題に移り、これがベストであろうと選ばれたのがTHE BOOMの「風になりたい」だった
その子いわく
「二番目のサビが終わってサンバの間奏に入ってすぐ、ホイッスルがピィィーーーーーーー!と鳴るあたりでテンションがMAXになる」とのことであった
その主張には私も爆笑しながら同意したものの、
今考えると上がったもんは下がるし、大体そのぐらいでテンションが上下してしまうということ自体危なっかしい
だけど「風になりたい」がひとときでも幸せな気持ちを甦らせてくれることは間違いない、と今も思う
音楽というのは時に、人の心にマジックをかける装置になる
クリスマスの時期は特にそう思う
一年で一番街がキラキラ賑やかになる12月
まわりを田んぼに囲まれ、駅前に行っても薄暗く静まり返り、クリスマス感ゼロの我が地元
下手をするとクリスマスシーズンなことも忘れてしまうカントリー暮らしな私だが、小沢健二の「ドアをノックするのは誰だ?」を聴けば、瞬間に寒い冬にダッフルコート着て(90年代の)原宿あたり風を切って歩いている気分になれる
小沢健二のアルバム「LIFE」の高揚感と多幸感の再生力は即効でクリスマス前にはピッタリだが、
私が12月に無性に聴きたくなるのは鈴木雅之と菊池桃子の「渋谷で5時」である
タイトルどおり、わざわざ仕事を早引きして渋谷で5時に待ち合わせてデートをするという浮き足立ちまくりのカップルの歌だ
鈴木雅之(マーチン)と菊池桃子が本人役で出ているMVもよくできていて、これが歌と同じぐらい大好きなのだ
桃子とのデートのために鏡の前でコーディネートを考えるマーチン
マーチンの部屋に何気に貼ってある桃子のポスター
待ち合わせの喫茶店でクリームソーダを飲みながら桃子を待つマーチン
桃子が来てから当たり前のようにクリームソーダのおかわりを注文するマーチン
お店の中でミュージカルのように「渋谷で5時」を歌い出すマーチンと桃子
桃子のパートを大事そうにエスコートして歌うマーチン
「抱きし〜めた〜い!Oh baby!!」と歌う時に本当に桃子を抱きしめたそうな仕草をするマーチン
デートの最後に、ジェントルに握手だけして桃子を帰したあと、ちょっぴり寂しそうな後ろ姿のマーチン
爆発するマーチンの桃子へのアムール
野宮真貴の時とは熱量が違う
画面に映る待ち合わせするカップルたちの姿と、
自らが世界の中心のような態度のデカさでむやみやたらに輝いていた、まだまだバブルの残り香が抜け切らない90年代の東京、渋谷の風景
あの頃の時代の空気と「トキメキ」という賞味期限つきの感覚を一気に甦らせる、これは私にとってタイムカプセルのような歌なのだ
年内に見に行こうと思っていた東京タワーへ
東京タワーは冬のオレンジ色っぽいライトアップの色があったかい感じで大好きです
建物じゃなくて骨組みだから、ライトアップした時にふわぁっと透明感が出る
あー、クリスマスっぽい…!!
ビルに映った東京タワー
おみくじは小吉
恋愛「再出発せよ」…
意外と、遠くから見たほうが綺麗なんですよね
というわけで(?)メリークリスマス🎄