トスカニーニ/ベートーヴェン:交響曲第4番 | ponchanのブログ

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私のクラシックSPレコードコレクションを紹介します。(旧ブログ名「スターリングのある部屋」)
※音源のリンク切れは現在復旧作業中です。

 

ベートーヴェン:交響曲第4番 変ロ長調 作品60
BEETHOVEN: Symphony No.4 in B-flat major, op.60

BBC交響楽団
BBC Symphony Orchestra
指揮:アルトゥーロ・トスカニーニ
Arturo Toscanini (conductor)

録音:1939年6月1日 London, Queen's Hall
日Victor ND176/9
Matrix:2EA 7959/66
 
音声ファイル
MP3ファイル(192kbps)(Googleドライブ)
MP3ファイル(ノイズ低減)(192kbps)(Googleドライブ)
 
Turntable:Technics SP-15
Cartridge:Audio-technica AT-MONO3/SP
Phono-Equalizer:Luxman C-05
Equalisation:Rec-O-Kut Re-Equalizer(turnover:300Hz、rolloff:flat)
transferred from 78rpm records at 78rpm
 

 
今回は、前回に引き続き、トスカニーニがBBC交響楽団を指揮したSPレコードを取り上げます。
紹介するSPレコードは、彼がBBC交響楽団を指揮した、ベートーヴェンの交響曲第4番です。

個人的な考えですが、トスカニーニのSP時代の録音は、あまり復刻に恵まれていないと思います。中でもBBC交響楽団との録音は、冷遇されている感があります。私が所有しているEMIのボックスは何となく冴えない復刻ですし、高音質を謳う復刻専門レーベルからもあまり出ていないようです。
そんな状況もあり、トスカニーニとBBC交響楽団との録音は、パブリックドメインの音源として紹介する意義が高いのではないかと思っています。

ところで、このレコードの大きな特色として、一つ挙げたいことがあります。一般的に、SP時代の録音は、盤面の切れ目である約4分毎に演奏を中断するのが一般的でした。ところが、このSPレコードは、盤面の終わりで演奏が中断されておらず、演奏がブツ切りになっています。おそらく、2台の録音機をリレーして録音したものと思われます。
このことからも、トスカニーニが4分ごとの中断を嫌っていたのがわかり、非常に興味深い事実と思います。

トスカニーニが指揮したベートーヴェンの交響曲第4番のうち、この録音以外に特に有名なものとして1939年11月にNBC交響楽団と行ったベートーヴェン・ツィクルスでの演奏と、1951年のRCA録音があります。このBBC交響楽団とのSPレコードは、NBC交響楽団の録音よりもずっと柔軟な印象を受けます。RCAとEMIの録音法の違いによるものが大きいと思われますが、仮にトスカニーニのEMI録音がもう少しあれば、彼に対する世間一般のイメージがもう少し違うものになっただろうと感じています。