カラヤン/ヨハン・シュトラウス:皇帝円舞曲&ウィーンの森の物語 | ponchanのブログ

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私のクラシックSPレコードコレクションを紹介します。(旧ブログ名「スターリングのある部屋」)
※音源のリンク切れは現在復旧作業中です。

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ヨハン・シュトラウス2世:
皇帝円舞曲 op.437
ウィーンの森の物語 op.325

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン

録音:1946年10月30日,Wien, Brahmssaal(op.437)
1948年11月23日,Wien, Grosser Saal, Musikverein(op.325)
日Columbia ZE 40(op.437) ZE 39(op.325)
Matrix:CHAX 243/4(op.437) CHAX 426/7(op.325)

 

MP3ファイル(192kbps)(Googleドライブ)

 

Turntable:Technics SP-15(with Nagaoka MP-11HJSP(4.0mil))
Equalisation:Rec-O-Kut Re-Equalizer(turnover:300Hz、rolloff:flat)、Victor SEA-7070(12kHz:-12db)
transferred from 78rpm records at 78rpm


 

あけましておめでとうございます。

 

このところ毎年のように、大きな自然災害や不幸な事件が国内海外を問わず発生しておりますが、今年こそは平穏な一年であってほしいものですね。
今年も例年どおり、マイペースでSPレコードの復刻をアップしていきたいと思っておりますので、よろしくお願いいたします。

 

さて、クラシック・ファンにとって毎年元日の恒例行事と言えば、ウィーン・フィルのニューイヤー・コンサートでしょう。今からちょうど30年前、1987年の今日、ニューイヤー・コンサートの指揮台にカラヤンが初登場(唯一の出演)し、当時は大変な話題となりました。
今日は「カラヤンのニューイヤー・コンサート」からちょうど30年目の日であることに因んで、同じカラヤンとウィーン・フィルのコンビがSPレコードに残したヨハン・シュトラウスの演奏を取り上げます。

 

それまで「ニューイヤー」の指揮者といえば、1954年まではクラウス、1955年から1979年まではボスコフスキー、1980年から1986年まではマゼールと、指揮者が固定されていたところ、カラヤンの登場を境に毎年異なる指揮者が出演することとなる節目の「ニューイヤー」でもありました。
また、通常の「ニューイヤー」は有名曲とマイナー曲を取り混ぜたプログラムとなるのが通例ですが、この年のプログラムは全てカラヤンの得意曲でプログラムが占められているという点で異例でした。更に「ニューイヤー」史上初のソリスト(キャスリーン・バトル)が出演するなど、話題づくしの回でした。これらはカラヤン出演の条件だったのでしょうか?


 

今回取り上げた2曲のうち、「皇帝円舞曲」はカラヤンが「ニューイヤー」でも取り上げた曲なので、私は、聴いているととても懐かしさを感じてきます。
「ニューイヤー」でカラヤンは、この「皇帝円舞曲」をとても重厚に、豪華に指揮していたのが30年後の今でもとても印象に残っています。それよりも40年前のこのSPを聴き、カラヤンの基本的なスタイルが当時からあまり変わっていないのがわかり興味深かったです。ただし、このSPの演奏は、ニューイヤーでの演奏から豪華さを除いたような演奏であり、ニューイヤーでの演奏に比べて、どちらかと言えばやや控えめな表現と言えるかもしれません。

 

その点「ウィーンの森の物語」は、「皇帝」と比べてもっと楽しさ溢れる演奏となっており、シュトラウスのワルツの楽しさはこちらの方が出ていると思います。「皇帝円舞曲」はカラヤンの芸風を聴くべき演奏ではないかという気がします。



 

ところで、当時中学生だった私は、この時の生中継(FMと教育テレビの同時中継でした)を食い入るように見聴きしました。当時のFMエアチェックテープとVHSテープは、いまだに大切に保管してあり、先日久しぶりにこのエアチェックテープを聴き直して驚いたのですが、ドイツ・グラモフォンのCDと放送音源は恐らく別のマイクで収録されており、明らかに音質の傾向が異なるものでした。

 

放送音源は、オケの質感はCDに一歩を譲るものの、キャスリーン・バトルの「春の声」が素晴らしかった。CDで聴くと彼女の声が奥に引っ込んでいるのに比べ、放送音源はもっと声が前面に出ており、CDよりもずっと生々しかったです。
また、放送音源では、彼女の歌唱の最中に誰かが「バタバタ」と妨害音(?)を出したのもハッキリ収められているのですが、CDでは見事に消されていました。恐らく、このバタバタ音の部分だけ前日のジルベスター・コンサートかリハーサルなどの音源と差し替えられているのかもしれません。

 

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↑1987年ウィーンフィル ニューイヤー・コンサートのCD

 

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↑1987年ニューイヤー・コンサートをエアチェックしたカセットテープ
当時はFM雑誌にも「カラヤンのニューイヤー・コンサート」の記事が掲載され、専用のインデックスカードが付録で付いていました。


 

長文となってしまいましたが、今年もどうぞよろしくお願いいたします。