フーベルマン/チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 | ponchanのブログ

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私のクラシックSPレコードコレクションを紹介します。(旧ブログ名「スターリングのある部屋」)
※音源のリンク切れは現在復旧作業中です。

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チャイコフスキー:
ヴァイオリン協奏曲ニ長調 作品35(*)
楽曲解説(**)

ブロニスワフ・フーベルマン(ヴァイオリン) 
ベルリン国立歌劇場管弦楽団
指揮:ウィリアム・スタインバーグ
解説ナレーション:堀内敬三(**)
 
(録音:1928年12月28、30日 ベルリン(*)) 
日 PARLOPHONE E17034/37 


音声ファイル
MP3ファイル(192kbps)(googleドライブ)

 

 

先日取り上げたラロの「スペイン交響曲」に引き続き、今回もフーベルマンのヴァイオリン演奏を紹介します。
今回取り上げる演奏はチャイコフスキーの「ヴァイオリン協奏曲」で、これも戦前のSP時代に決定盤と言われていた演奏になります。
このSPに耳を傾けてみると、フーベルマンの演奏は素晴らしい切れ味とチャイコフスキーらしい情感に溢れたもので、決定盤と言われるのも納得です。
なお、第3楽章にはかなり大きなカットがあります。

 

余談ですが、ここで共演している指揮者ウィリアム・スタインバーグは、フーベルマンと共にパレスチナ交響楽団(現イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団)を設立したことで知られています。もしかしたら、そのきっかけはこのレコードでの共演なのかもしれません。
更に、この2人はトスカニーニとも縁のあることで知られており、フーベルマンは敬愛していたトスカニーニをパレスチナ響最初のコンサートの指揮者として招いたのです。その際にトスカニーニはスタインバーグの指揮を気に入り、彼をアシスタントとしてアメリカに招き、NBC交響楽団を多く指揮することになります。

 

ところで、このSPレコードの最終面には、音楽評論家として知られる堀内敬三による楽曲解説が彼自身のナレーションとピアノ演奏により収録されていますが、これも貴重な音源といえるかもしれません。堀内敬三といえば「音○の友」の創刊や「遠き山に日は落ちて」などの作詞で知られており、私も昔学校の音楽の教科書で「作詞:堀内敬三」という曲を結構見かけた記憶があります。

 

また、この「日本パーロフォン」は、1929年から1934年までのほんの僅かの間活動していたレコード会社で、その後日本コロンビアに吸収されることとなります。