トスカニーニの新譜 | ponchanのブログ

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私のクラシックSPレコードコレクションを紹介します。(旧ブログ名「スターリングのある部屋」)
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今年はトスカニーニの没後50年ということもあってか、最近トスカニーニの新譜が色々と出ていますが、テスタメントからも2枚組みのCDが発売されていたので、早速購入しました。

マイアベーア:歌劇「ディノラ」序曲
ゴルトマルク:交響曲第1番「田舎の結婚」より
ビゼー:組曲「美しきペルトの娘」
マスネ:組曲第7番「アルザスの風景」
モーツァルト:協奏交響曲変ホ長調 K.364
カリンニコフ:交響曲第1番
コープランド:エル・サロン・メヒコ
スーザ:「忠誠」「エル・カピタン」
アメリカ国歌(トスカニーニ編)
指揮:アルトゥーロ・トスカニーニ
NBC交響楽団
CD:TESTAMENT SBT2 1404(輸入盤)

非常に珍しい曲ばかりで、ゴルトマルクとビゼーは初めて聴く曲でした。ゴルトマルクの1曲目「in the garden」はヴァイオリンとチェロの美しい旋律が印象的ですね。もちろんトスカニーニの演奏のカンタービレが効いていることも大きいのですが。
ビゼーは、2曲目の「セレナード」を聴いてしばらくして気づきました。「これ、どこかで聴いた曲じゃないか?」 そうです、あの「小さな木の実」の歌のメロディじゃありませんか。「小さな木の実」ってご存知ですか?私が小学生だった頃(20数年前)音楽の教科書に載っていて、音楽の授業で歌ったものです。今の小学生も歌っているのかな。ただ、この「小さな木の実」は「セレナード」のメロディを微妙にいじっており、「小さな木の実」を先に覚えた私としては、このCDを聴いて少し違和感を感じました。「セレナード」の方が原曲なんですけどね。
また、あの有名な「アルルの女のメヌエット」は元々この「美しきペルトの娘」の中の一曲ですよね。そういう視点から聴いてみると、確かに「アルルの女のメヌエット」を思わせるところが随所に出てきます。特に4曲目冒頭の楽器の使用法は、「アルルの女のメヌエット」そのまんまだと思うのですが。
その他で印象に残ったのは、モーツァルトですね。トスカニーニによる他のモーツァルトの演奏のように歯切れ良さや厳しさも感じるのですが、この演奏には優美さも感じられます。テンポもかなり動きますし、旋律から内声部まで良く歌っているのが良いですね。トスカニーニのモーツァルトの中でも注目すべきCDだと思います。