今週は、「マイ・フレンド・フォーエバー」という作品をご紹介。
これは、先週紹介した「スタンドバイミー」とは毛色の違う夏の映画の友情冒険映画。
私は、中学生だったのかな？これを見たのは・・・。ブラッド・レンフローという子役俳優にどっぷりはまった時期の映画でもあり、映画にドはまりしていた頃の映画でもあります。
出典：https://www.youtube.com/watch?v=_HNewtm6KmA
この映画も古くて、トレイラーを拾うことができませんでしたが、
この番組がとっても素敵に解説しているので引っ張ってきました。
ある日、エリックの家の隣に新しい住人が引っ越してきた。その家の子供デクスターはHIV感染者だという。始めは戸惑い、敬遠していたエリックだったが、やがてデクスターと心が通い合い、友情が芽生えてきた。そしてエリックは“彼の治療法を見つける”とデクスターを連れてあてどのない旅に出掛けるが……。HIVに感染した少年と、その友人エリックとの友情を描いた感動作。デクスターの母親役、アナベラ・シオラの演技が秀逸。引用元：http://www.allcinema.net/prog/show_c.php?num_c=21948
「無知と知ろうとしない怠慢が生む偏見の残酷さ」
この映画の公開は1995年で、HIV感染にまつわる情報が世に出だしたころの映画です。
知らない、分からない事がまだまだ多く、治療方法も確立されていない。そんな中、様々な憶測や偏見があふれていた時代でもありました。
HIVはゲイだと感染するものでもないし、輸血感染だって昔はあったし、空気感染なんかしないし・・・。けれど、当時は治療法はもちろんのこと、様々な憶測がとびかって、誰も正しい情報を見抜くことが出来ずイメージだけが先走っていて、それによって多くの人が傷つき、不当な扱いを受けていました。
私が小学生だったころ、人権教育と環境教育に力を入れられた時代でもあり、幼い頃から母に「偏見や差別はいけない」といわれて育ってきた私は、人が平等に与えられている権利ってなんだろうな・・・なんてことを考えて過ごすティーンエイジャーでした。
その私にとって、この作品は、「良く知らないことを思い込みだけで話すと人を傷つけること」、「正しく知ろうとすること」がどれだけ重要かを再度確認させてくれた作品です。
「この時期の映画ではとっても公平な目線」
1990年代。HIV感染をテーマにした、もしくはサブテーマにした映画が多く作られました。
その中でも、この「マイ・ベスト・フレンド・フォーエバー」は、HIVというテーマに対して、一番公平な目線で描かれたものかなと感じます。
HIV感染がメインテーマではないけれど「フィラデルフィア」という映画もエイズ発症を引き金にストーリーが展開していく映画です。しかし、ここにはやっぱり、少しだけ「観客に寄り添った出回っているイメージ」感が否めません。
2010年代のこんにちに至っても、エイズ＝ゲイだとのたまう人が少なからずいます。
ゲイ＝変な性癖だと勘違いしている人も少なからずいます。
そんなねじれた知識のなかでエイズ感染者の人たちが偏見や差別にあっていた1990年代。
そこで、「感染源は輸血」などの理由で、ゲイではない子供も感染している。
という、今となっては、ごくごく当たり前の姿を描いていたのが、当時の私にはすがすがしかったのです。
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色んな意味でとても思い出深いこの映画。
エイズや病気の子供をテーマにすると、御泪頂戴が多くなる中で、観た後でスカッとするのもこの映画の魅力。
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病気への無知が生む偏見だけではなく、この映画を通して、ご家庭で人間関係にまつわる様々な事を語り合う題材をくれる映画でもあります。
もし、お子さんが中学生以上であれば、一度ご家族で観てみていただきたいなと思います。
偏見や差別は、人間が生まれながらにして持つ概念ではなく、大人などの年長者から植えつけられるものだと私は考えています。
私は、１０代を過ぎてから、この映画をもう一度見る機会にまだ恵まれていませんが、大人になった今、これを見ると、きっと違う目線で観ることができるのだろうな、と思って再びこの映画と向かいあうのを楽しみにしています。
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