アート(芸術)とエンターテインメント(商業)
ということを考える。
現在日本では大学ではアートアニメーションを学び
専門学校では商業アニメを学んでいることが多い。

大学では個人作家などでデジスタ、その他コンテスト
などでなにがしかの賞をとって卒業後の進路の一つとしている。
大学では5年後10年後のことを考えているから。

専門学校では技術的なスキルを身につけ、
アニメーターとなって動画⇒原画⇒作画監督or演出と
下積みを含めてスキルを上げていく。
即戦力を求められるから。

しかしどちらもあまりに両極端に偏っている。
大学ではもっと演技の基本や、アニメーション技術を
基本から学ぶ必要がある。

たとえば海外のアニメーションでは
どんなに変わったアニメーションでも
歩きなどはちゃんと動かしている。
日本のアニメ作家さんの動きは
歩きがうまい人がなかなかいない。
個人作家さんがアニメーションの基本技術が身についていない
まま自分の世界観といってごまかしている部分も透けてくる。
もちろん商業アニメの方はいろいろな人が関わるためにもっと
ひどいことが多い。

専門学校では時間的に難しいがストーリーやコンテなど
の描き方などを学ぶ必要がある。

理想なのはピクサ―のように短編で
作家となって賞をとった人が中編⇒長編監督と
エンターテインメントに移行できることが
自然な流れだと思っている。
70分以上のものにならないと劇場に掛けられない
という拘束が付きまとうから。

個人の範囲で充分いいという人もいていいと思うが、
たくさんの人が関わりみんなが食っていける幸せな状況
ということはやはりエンターテインメントを目指さないと
今の学生が卒業してみんなが食っていけないという状況を
変えられないと思っている。

一人の才能で周りのなん十人何百人の人たちを
食わせていく。それがビジネスだと思う。
だからマンガはビジネスになる。
アニメは一部のカリスマ監督だけだ。

だから短編で素晴らしい作家の人は
ぜひゆくゆくは長編監督を目指してほしい。
それは自分も育っていくし、次から次と
人を育てていくことになるのだから・・・。
長編を目指せないここの部分が
いまの日本の危機感なのだ。


「リタとナントカ」は長編ではないが、
そんなきっかけを考えたから若手の個人作家に
声をかけてエンターテインメントへの第一歩としたかった。
みんなで創っていく喜びを感じてほしかったから。
でも相当拘束してしまい苦しかったことも多かった。


ただしセンスがあり才能豊かな作家さんには
この限りではない。

個人的にはできるだけたくさんの人が食っていける
場を作っていきたいからエンターテインメントを
目指すんだ、ボクの場合は。