ニコニコ動画で見つけました。
出だしのアニメーションは
東京ムービーのときに各話演出で作っていたものです。
<おそらく日本はじめての混成チームでのフルアニメ製作 >
この作品はアメリカのエージェント経由の作品です。
今から25年近く前に製作したものです。
ジャパニメーションと呼ばれる前からアニメにおける、
日本のカメラアングルや演出方法はかなり高い評価はあったんです。
それを本格的にはじめたのがこの頃だと思います。
いいとこを融合して作品としようという試みでした。
全米放送のものはほんとにお子様向けで、
「あれはだめ、これはだめ・・・・」と厳しい規制があります。
エージェント経由ということは全米放送のものよりは
規制がゆるいのです。そのため少し思い切ったことが
出来るという意気込みでこの企画にはいっていった。
参考にこの頃はディズニ-アニメはとても停滞していました。
それがこのあとから、日本的なカメラアングルや演出を
取り入れてマーメイドや美女と野獣などがヒットしだしました。
日本の感性を取り入れるようになってよくなってきたんです。
美女と野獣の前とあとでの作品を見比べればそれは明白です。
ガジェット警部は監督と美術設定がフランス人、
絵コンテと台詞カナダ人(アメリカ)、演出作画仕上げ日本人
という混成チームでした。東京ムービーで製作していました。
はじめ原画で参加していたのですが、途中からがジェットルームで
1年契約のコンテの演出に関わりました。
おそらく日本での合作の始まりの頃だったと思います。
すべてがはじめてのこころみ。大きく違うのははじめに台詞があり、
それにあわせて作画していくということです。
いろいろ感情もあらわにやり取りしました。
コンテから原画にはいるところのレイアウトが私たちの
注意していたポイントかな。私は特に演技が好きで
アイディアを出してカナダ人たちを喜ばせていました。
あの頃は多少英語も話しましたが、今は全然ダメです。
<このときの日本人演出の仕事について >
チーフ演出が比留間氏(現在アメリカ在住)。
その他各話演出という形で、私、橋本三郎氏(現在タマプロ演出部)、
矢野氏(現在アンパンマンなどの劇場用アニメの監督)、
ほか2,3人の計7,8人で60話ほど作っていました。
ここでは後に世田谷一家殺人事件の宮澤君が参加していました。
アメリカから絵コンテを受け取り、台詞などをチェックし、
確認します。このときカナダ人スタッフとタイミングや
台詞の確認をします。同時にフランス人監督の考えを確認して
、場面に必要な小物、人物などをフランス人デザイナーに発注します。
それからコンテを読み込み全体の流れをつかみます。
どちらかというとアメリカはアイディアなどは面白いが、
少しルーズなカット割やテンポだったりするので
レイアウトやカメラアングルなどをコンテ上で修正します。
演技のタイミングなどは台詞の間は動かせませんが、
台詞と台詞の間や前後など間があいたりするので
演技などを加えたり修正したりします。そんな作業のあと
原画さんと打ち合わせに入りレイアウトチェック。
使えないレイアウトの場合リテイクだしたり、
こちらでラフで描いて指示したりします。それから原画チェック。
OK!であれば作監修正にまわします。そして動画。
ここでまたチェックします。下記の作画注意事項の
ように日本の動きでないアメリカの動きを目指していたため、
このチェックはなかなか大変です。それからフィルムの
ラッシュ試写でのチェック。ここでも動きが命なので
結構なリテイク作業を行います。フルアニメーションだったので、
日本の通常のアニメ(当時23分くらいで動画枚数4000枚くらい)
3倍くらいの動画枚数をかけていたと思います。
当然よく動いていて質の高いアニメーションになっているのです。
枚数をかければ質がよくなるってことではありません。
このときの日本人演出の仕事としては各話数ごとの
フィルムまでの完成の責任を持つというパートでした。
約1年間やりました。それまで日本昔話をやっていて
これをやったのでギャップが大きかった。大きかった分、
とても刺激的な仕事でした。
当時の作画スタッフはいろいろいまして、ピンからキリまで。
ピンはすごい人たちがやっていました。
セイントセイヤやセーラームーンなどをやっていた
荒木伸吾&姫野さんチーム、OHプロ(才田氏・駆け出し
原画マンだった高坂希太郎氏など後の宮崎アニメを支えるメンバー)
など原画を見るとビックリするようなポーズやタイミングで
毎回チェックをわくわくしていました。そのときの資料は
未だにとってあるんです、一流のアニメーターたちの原画に
感動していたからなんですね。
<ガジェット警部の作画に関する注意 >
ガジェット警部は1940年代~1950年代のトムとジェリーや
バックスバニーなどアメリカンカートゥーンの動きを目標にしています。
したがって、アンティシィペイション(前動作)、
リアクション(ゆりもどし)、フォロースルー
(末端部のタイミングの遅れ)を多用することになります。
フルアニメーションの場合、すべての動きが同時に
極点に達した原画というのはまずありません。
ある部分の動きについては原画が極点であっても、
他の部分は遅れているか、あるいは進んでいるかです。
したがって動画でも、原画のポーズを超えた絵を
書かなくてはならないことがしばしば起こります。
またコマ数の配分も、たとえば振り向きに中7枚が
指定されていたとすると、ただ中割で7枚入れて
しまっては意味がなく、顔の動きに5枚(さらに
その5枚の中の1枚をリアクションに使う)、残りの2枚を
髪の毛のフォロースルーに使う、という風に
工夫しなくてはなりません。慣れるまでは大変だと思いますが、
1発書きではなく、ラフを描いて動きを追求してみてください。
歩き、走りなどの基本の動作はアメリカ風に
しなくてはなりませんので、プレストン・ブレアの
「ANIMATION」(アニメーションの参考図書)に従ってください。
ダブル・イメージ(早い動きを描くとき、同じ絵に
頭とか足を複数個描く)も多用されます。ただし、
フランス人の好みもあって下品に思われるような
表情・動作は止めてください。
動画の線は細かい均一な線よりもやや太めで、メリハリがあり、
伸びのある線でお願いします。フルアニメーションなので、
やわらかく動かすよう注意してください。特にクローズアップでは、
絵に味を出すようにしてください。
特に、原画と原画の間の各部分の動きが、
すべて同じタイミングで始まり、同じタイミングで終わる
(単純に中割りをするとそうなります)というのは、
メカニックな動きを要求されているのでない限り、
絶対に避けてください。
たとえば、ガジェットのコートのすそ、ペニーのおさげ、
ブレインの耳などは彼らの動きが止まってから、
少なくとも2~4枚遅れて止まることになります(フォロースルー)。
こういった原画の解釈と、コマ数の配分には工夫してください。
<メインキャラ紹介>
・ガジェット警部
サイボーグです。自分自身では
世界一の警部だと信じており、いつも自信たっぷりの
気取った演技をしますが、やることなすことすべて
ドジばかりです。ただし自分がドジをしたことに、
自分では決して気づきません。性格・演技などは、
ピーター・セラーズのクルーゾー警部のイメージです。
・ペニー
ガジェットの姪です。ちゃんと学校にも通っている、
まじめでかわいい女の子です。同時に決断力もあり、
はっきりした性格の、正義感のある女の子です。
ガジェットが巻き込まれたゴタゴタは、たいていこの子が
上手く解決します。
・ブレイン
ガジェットほどではありませんが、多少抜けた
ところのある犬で、いつも大げさな動きをします。
首輪にマイクとヘッドホンを持っていて、
ペニーの指令を受けます。返送してガジェットを
助けることもあります。場面によって、4本足の時と
2本足の時があります。
・マッドキャット
ドクタークロウの飼い猫です。実に陰険な笑い方をします。
ディズニーのシンデレラのルシファー猫のイメージです。
・ドクタークロウ
ガジェットの敵役。
マッドという秘密結社のボスです。
いつも見えるのは腕だけで、決して顔を見せません。
<PONの関わったお話>
・Coo-Coo-Clock Caper(鳩時計騒動)
ラストの時計工場の戦いはイメージが
カリオストロの城とダブります。
・The Bamuda Triangle(バミューダトライアングル)
クロウの海底基地に潜入して、大崩壊させる話。
・Basic Traininng 汽車を使った冒険活劇アクション。
・Bad Altitude エベレスト島という高度の高い山の
ホテルの秘密基地を崩壊。
・The Ruby インドの宝石の話なんだけど、内容忘れてしまった。
・Race?(レース) カーレースの話。
その他忘れてしまいました
これは自分のむかしのHP から持ってきたのですが、
実は「リタとナントカ」でもほとんど同じようなことをやっていた
と改めて感じた。原画からはいって演出に引き抜かれるのも
ほとんど同じです。今回は監督でしたが・・・。