腐女子の妄想話 -20ページ目
<< 前のページへ最新 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20

「ないしょのハーフムーン」

はじめまして。
気ままに作った夢小説(妄想)をアップしていこうと思います。
今テニスの王子様とホイッスル・遥か・ときめもGSやナルトなどにはまっています~♪
良ければ感想なんかいただけると嬉しいデス!


「ないしょのハーフムーン」
「すごかったよね~!!あのスマッシュはさー・・・」
突然の大声で目を覚ました。

見ると、今電車に乗り込んできた集団が、何か興奮したように
大声で話していた。
これで起きちゃったんだ。まだ目的地まであるのになあ。
日曜日の夕方は車内は程ほどに空いていたが、あの集団は
座れるような空間がなかった為、半分程立っていた。

・・・ん?なんか見たことある集団だな。って!!?
氷帝のテニス部じゃない。
さしずめ試合帰りかしら。
しかし、ほんとホスト集団っていわれるのわかる気がする。
かっこいいけど、絶対相手にされなさそう。特に部長は(笑)

なんて、つい見ていたら、長身の人と目が合った。
やばい!すぐ目を逸らしたものの・・・まだ見てる!?

なんか仲間と耳打ちしてるよ。やだ、なんか言われるのかな。
難癖つけられて「あ~ん?」なんて言われたら(汗)
いくら私が青学のマネしてるからって、電車の中じゃ
偵察なんてできないわよっ!


そんな一人突っ込みしている間にさっきの長身の人が私の前に立った。
「あの、隣空いてますか?」
「へ?あ・・空いてますね。」
運悪く一人分空いていた席に、にこにこしながら座る。
爽やかさ100%の笑顔に嫌とは言えない雰囲気だった。

「すみません、うるさかったですか?」
「え!?いや・・。スコシダケ
「ははは!正直ですね。思った通りです。青学のマネージャーさんですよね?」
その声にびっくりする。何で!いつの間にばれてるんだ。
そんな私の動揺が伝わったんだろうか。その人は笑顔で答えた。
「前に青学との試合の時、応援に来てましたよね。その時、一所懸命サポートしてたのが、俺、印象に残ってて。羨ましかったんです。青学のメンバーが。」

そんなに目立ってたんだろうか。無性に恥ずかしくなって、つい俯いてしまった。
「あ、いい意味ですよ!って、これじゃナンパしてるみたいですね。
ただちょっと話してみたいなって・・・気になってたんです。あなたの事。」
これは本当にナンパじゃないのか!とつい言いたくても、まっすぐな言葉が恥ずかしくて。

「あの、私あなたが誰か知らないんですけど・・・?」
「え!あ、そうか~。跡部先輩達に比べたらまだまだですよね。鳳です。鳳長太郎といいます!」
「”一球入魂君”だー!!」
大声で言ってしまい、はっと口をふさぐ。
やばい。あだ名つけまくっていたのがばればれだ~。

「お前ら、楽しそうじゃないか、あ~ん?」
”俺様跡部様”が会話に加わる。
「かわいいって評判だったんだぜ→」
「長太郎、ナンパなんかしてるんじゃないぜ、激ださだぜ」
わしゃわしゃ沸いて出たぞ、氷帝テニス部。

どうしよう。今更逃げ出せないよね。
あと2駅で着くからそれまでの我慢だ。

「先輩たち、電車内ですからもう少し静かにした方がいいですよ」
鳳君が気を使って話すと、
「せやなあ。跡部、あっち行こ。2人きりにしてやった方がええんちゃう?」
めがね君がウインクをよこす。

静かになった周りにほっとする暇もなく。
「そういえばあなたの名前教えてくれませんか?」
なんて囁くのはやめて欲しいデス。
真っ赤になった私の横でニコニコしている鳳君を見れるはずもなく
このドキドキは彼のせいなのか・・・。
お月様、教えてください。

私は、窓から見えて隠れしている半月をみつめていた。






<< 前のページへ最新 | 16 | 17 | 18 | 19 | 20