過去最高に | 50才の恋愛日記☆プラスワン





「もうそろそろ行かないと。」



「改札まで送る。会計するから外で待ってて。」



お店から出て
マフラーを巻くのに手こずっていると
お店から出てきたりゅういちがマフラーを巻いてくれた



「あ、ありがとう、ご馳走様」



「うん。急ごう。ギリギリまで引き止めてごめんなさい。」



手を繋いでりゅういちが駅に向かって歩きはじめた





「色々ご馳走様でした。」



改札前でりゅういちにもう一度お礼を言うと




「葉子さん。あのね、、」


「うん?」




りゅういちが真面目くさった顔で



「ゆうべの僕は過去最高に幸せだった。」




と、言った




、、、




コメントしようがないので



「あっそう」



と、
返事をすると




りゅういちがクスと笑って
すばやく軽くキスをした




「コラ
公衆の面前で」




「じゃあね。
見てるから行って。」




改札を通り抜けて
後ろを振り返ると
りゅういちが小さく手を振った



エスカレーターに乗りながら
もう一度振り返ると



りゅういちはまだ同じ場所に
ポツンと立っていて
見えなくなった