問題!
消費不況といわれている中でも、堅実に成長を続けている小売企業、
それが激安の殿堂 ドン.キホーテ。
「圧縮陳列」という独特の陳列方法を生み出し、消費者に商品の魅力を提案し続ける
その店内には、物を効率よく売りため販売戦略が数多くあります。
有名なもので、店内の通路はジグザグ(導線を交差)しています。
目的の商品にたどり着くまでに、色んな商品を見てもらい、買ってもらう手法で、
ドン・キホーテ創業者が客の行動を研究し、生まれたアイデアだそうだ。
そして、その商品を際立たせているのが、ドンキ独自のPOP。
ドンキ文字と言われており、このPOPで売り上げが左右されるという。
そこで、
ドンキでは、激安!や限定!、値下げ!といった、他の激安店で
見慣れたコピーを使わずに、あるフレーズを多用しています。
そのフレーズで、お客の「今買わなければ」心を
くすぐることに成功しているというのですが、
では、そのフレーズとは何でしょうか?
【答え】
来週から値上げします
【解説】
消費者が「今ここで買う理由」を見つけやすくしている。
“掘り出し物”に遭遇した顧客は「次に来た時はないかも」と納得して財布を開くという。
ちなみに、ドンキのジグザグ通路戦略はIKEAにも当てはまる。
モデルルームエリア。迷路のようなジグザグの通路を進むと、
様々なタイプのディスプレイが目に飛び込んでくる。
あの椅子、うちにも合いそうだな……なんて思いながら通路を抜けると、
巨大な倉庫エリアに辿り着く。
気になった商品をついカートに放り込む。
続く小物商品エリアには、電球や鍋のような、「衝動買い系」商品がズラリ。
もともとお目当てではなかったものも、ついカートにポイ。
整然と商品が並ぶデパートと違い、「迷路みたいだから、後で欲しくなっても、
もう戻って来られないかも……」と、その場で商品を手に取ってしまう。
レジの後にはビストロコーナーやレストランがあり、やっぱりついつい一休み。
気付くと「ついつい」続きで何時間もIKEAにいる。
ロンドン大学の建造環境研究機関、バーチャル・リアリティー・センター所長
アラン・ペン氏によると、IKEAの戦略は「客が売り場で過ごす時間をなるべく延ばす」
という点で郊外型の大型ショッピングモールと似ているという。
多くのショッピングモールは、出口へ一直線ではなく、売り場を歩き回るように
設計されており、時間とお金を使うように作られているのだ。
モールの両端には集客力の高い大型店舗、その間には中小店舗を配置。
大型店舗から流れた客を、中小店舗が取り込むという戦略もよく用いられる。
実はスーパーマーケットも、牛乳やパンのような売れ筋商品を
レジ近くに置く店が多いが、これも同じ戦略だ。
これに対しIKEA側は、「全部屋分のモデルルームをじっくり一日かけて
吟味するお客様もいらっしゃいますが、カタログやネットで特定の商品に
目星をつけて短時間で購入する方のために近道の通路を作っています」と説明し、
「客を意図的に迷わせるような店舗設計」説を否定している。