この頃は家の中で一人で過ごすことのほうが圧倒的に多くなっているのだけれど、何をするにしても以前より欠かせないものになっているのが”音楽”だ。もちろんずっと音楽が好きでいつも心と共にあることは言うまでもないが、仕事で疲れていた時にも増して、暮らしに心的なゆとりが持てるようになった今だからこそ、音の中に身を置くことがとても意味のあるもので、”いまここ”にある自分自身を感じさせてくれているように思う。

 

 そんな感じで、音楽を聴く生活にもルーティンが出来つつある。これもすべて我が家のAlexaや気軽に再生してくれるSpotifyのおかげなのだが、日常の家事のお供にはradikoでJ-wave を呼び出してもらい、おしゃべりと今の音楽を存分聴きながらやらねばならないことを片付ける。お風呂に入る時はジャズボーカルを防滴スピーカーで流し、勉強と新たな発見のために聴き入る。そして本を読んだりPCでの作業の時は、以前は無音でいたのだが、独りの部屋で無音状態というのは意外と眠気が襲ってくるというのがわかるようになった。そこでアレクサに頼んでリラックスジャズだとか、ボサノバをかけてもらうこともあったが、イマイチ気を取られてしっくりこないことのほうが多かった。

 

 しかしここ半月も経っていないくらいの発見と定着になったのが、「勉強の為のBGM」で流してくれるようになったバッハの音楽だ。バッハの曲は以前から心惹かれるものは多かったけれど、こんなに集中したい作業に邪魔にならずに且、落ち着いた気持ちの良い安定感を私にもたらしてくれる音楽だったとは思っていなかった。何時間流していてもそれは変わらない。アレクサ、ナイス!!

 

 バッハの音楽について改めて相対して、いったい何が凄いのだろうと気になってちょっと調べてみもしたが、結局は個人個人の好みかも知れないとも思う。WEBで出てきたものには、”理数系的”とも書いてあった。ふ〜ん。まあ、ジャズにしてもそう言われることが多いけれど・・・それが共通なのか?

 

 私は本質的には感情を重視する人間で、理路整然とした考え方や数字が大の苦手の文系人間だと思っている。確かにジャズマンには理数系出身の人も多いみたいだけれど、そんな一概に音楽はこうだからこれ、とは言えないと思うし、その人その人の気持ち良いツボを刺激する何かがあるのだろう。どんな考え抜かれた巧みな構成の音の流れの中にも、それを作曲するなり演奏する者と、その音楽を耳にする人間との心で起こるある種の親密な交流が生まれるからこそ、音楽はけっして無くならない生きていく為の糧になり得るのだろうと思っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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