次の朝、私はバッチメイトと呼ばれる同じタイミングで学校に入った子たちと学校のオリエンテーションを詳しく受けた。私を含めてバッチメイトは5人いた。


メンバーは私の他に4人いて、3人が日本人、1人だけ韓国人の年上の男性だった。


皆、同世代の20代前半から後半だった。
私は日本人女の子2人と仲良くなり、これからは3人で行動しようね!という感じで言われたが、なかなかそういうのは苦手でうまくやっていけるか少し不安だった。


女の子たちの名前は菜々と結衣といった。
どちらも私の年下で大学生だった。


菜々は大企業の役員の娘で、私の2歳年下だった。このラインスタンプ、パパが作ったんだ!と会社の公式スタンプを見せてくれた。音大に通っていて令嬢のようだった。長い黒髪で綺麗だったが、とてもわがままそうだった。



結衣は私と同い年で気象予報士の資格を持っていた。将来は海外の大学院に進む予定で、夏休みを利用して留学をしようと思いフィリピンに来たらしい。男勝りでアクティブな子だった。




私は女の子のグループ感や団体行動が苦手だったが、留学生活の最初にバッチメイトたちと仲良くならないで1人でいるのも気まずいので、とりあえず菜々と結衣と最初は行動しようと思った。







また、年上の韓国人の男性や、もう1人の男の子も私と同い年でその2人とも仲良くなれた。





韓国人男性は私の3歳年上の人で26歳だった。ジュンという名前で、韓国の大学に通っていたが休学しているようだった。あまり周りのことは気にせず、とにかく自分を持っている人だった。お兄さんということもあり、私のことをよく可愛がってくれた。翔太さんのような存在に近かった。






日本人の同い年の男の子はマックという名前だった。マックは日本人だが韓国の大学に通っていて、日韓ハーフだった。韓国語もペラペラなのでジュンともすぐに仲良くなっていた。



フィリピンではイングリッシュネーム(英語名)を自分で決めなければならなかったが、私はリナと日本語名と同じで生活することにした。









こうして仲良くなれた友達もできて、一安心していた。その後は食堂で食事をしながら様々な人と触れ合い、つたない英語で次第に韓国人や台湾人とも仲良くできた。



そもそもフィリピンに行く前から私はTOEICを何回か受けていて500点台後半くらいだった。留学の数ヶ月前から英単語帳を持ち歩いて語彙力を増やそうとしていた。


バイトの合間や電車通勤の時に勉強していた。



英会話は初日の時点でそこそこできた。韓国人や台湾人も私と同じようなつたない英語で受け応えてくれた。


学校はやはり、韓国人が一番多く、続いて日本人、台湾人という感じだった。
日本人とはどうしても日本語で話してしまうので、なるべく韓国人や台湾人と仲良くなって英語で話したいなと思っていた。






初日はオリエンテーションで授業はなかったが、次の日からはいよいよ授業が始まる。






私はフィリピン人の先生たちとも仲良くなりたいと思っていたので楽しみにしながらその日はゆっくり寝た。





〜おわり〜