経営法友会リポート2016年10月号の巻頭は、電通法務部長のお言葉でした。
法律知識はあくまで前提にすぎず、実際に会社に法律違反をさせないためには人間力が必要とのことです。
私は、電通の法務部長発言に違和感を感じたので、上記記事を引用して批評したいと思います。
電通の法務部長が「根回し」と言っている行為ですが、この文章における文脈の中で理解しようとすれば、会社に違法行為をさせないためには根回しが必要と読めます。
そもそも、会社に違法行為をさせないために根回しが必要とは、どういう事なのでしょうか?
(一体どういう会社なのでしょうか)
私には、分かりません。
確かに、弁護士費用が嵩む案件があって予算について根回しするだとか、紛争解決の方向性について事前に根回しする等の行為が重要となる局面もありますが、会社に違法行為をさせないために根回しが必要って、一体どういう職場を念頭に置いているのでしょうか。
また、評価基準が「人間力」などという漠然としたものになれば、部下は何をどのようにすれば良いのか一義的には判断できないのではないでしょうか。
セミナー講師か何かをやった体験談である点、この記事は現在問題となっている電通違法労働による過労死が報道される以前に執筆されたであろうこと等を考慮しても、いささか、お粗末だと感じました。
ぶっちゃけ、経営法友会の会報誌なんか読むよりは、来月12月中旬に改訂が予定されている岡口基一・要件事実マニュアルを読んだ方が圧倒的に勉強になると思います。
