今晩、週明けの米国株に注目だ。
さて、「ドル円」チャートの解説の続き。今回は金利との関係について。
その前にまずはこの動画を紹介。
何がお金の価値を決めるのか?分かりやすく教えてくれる。
(今はYouTubeでなんでも勉強できる。なんてすごい時代なんでしょう。)
本ブログで「世界はインフレに傾く」と何度も述べてきた。健全な経済システムを維持するために、適度なインフレは必要なのである。(詳しくは過去のブログをみてね。)
このインフレを調整するのが、「金利」。もっと詳しく言うと中央銀行が設定する政策金利である。
2020年のコロナショックにより、米国では経済政策として多くのドルを市場に投入してきた。
コロナからの回復により、弱体化した経済は次第に回復の兆しをみせてきた。
ところが、コロナ時代の大量のドルが市場にまわったことで、今度は過度のインフレが引き起こされた。
モノ・サービスの値段がどんどん上がっていく....。このままではイカンだろ。
ということで米国の中央銀行(FRB)が金利を上げて、行き過ぎたインフレを引き締めようとしたのである。
米国政策金利の推移を表したグラフ。2022年初旬から利上げを開始した。
結果として何が起こったか。
米国債の金利が大きく上昇した。10年物、30年物で4-5%の水準である。
一般的に国債は安全資産に分類される。株式・社債などと比べて。
国が借金返せなくなる(債務不履行、デフォルトという)ことなんて、普通の一般企業に比べたらまずないだろう。
ましてや世界一の経済大国アメリカである。お金を貸しても、将来必ず返ってくるだろう。
という安心感が国債の安全資産たる所以である。
そんな米国債の利回りが4-5%という高水準になったのである。
その結果、米国債は超人気となり、世界中のマネーが米国債へ、そして米国債を買うための米ドルへ集中した。
それがこれまでのドル高・円安の理由の一つである。
さて、ここで思い出してほしいのは、「貨幣は債務から作り出される」ということ。
インフレを抑制するために、FRBは金利を引き上げた。
結果、お金を借りようとする人は少なくなる(債務が作り出されなくなる)。
それ故に、新しい貨幣もまた生まれなくなる。
こうすることで、過度なインフレが抑制され、いわゆる適正なインフレ率に調整される。
昨年後半までFRBは順調に利上げを維持してきたが、そろそろ大丈夫だろうと年末に判断した。
「2024年からは段階的に利下げを行いますよ」と発表したのである。
だから、これからは米国債の利回りも徐々に低下し、人気も収まってくるだろう。
そうすれば今まで、円安が続いていたが、これからは円高に傾くだろう。と皆想定している訳である。
ところが、ちょっと想定外のことが起こっている。
何かがおかしい...。
というところで、続きはまた明日。