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水玉日記

よろしくちゃん!

相変わらず「原発イヤなら電気使うな」と言われます。

原発の問題はそこじゃありません。
電気なんていくらでも作る方法はあります。

いつまでだまされ続けるんですか?


世の中の理不尽なことに対して意見を言うと、よくこんな風に言う人がいる。

「そんなことを言ったってどうにもならないよ。
どうにもならないことを言っても仕方ないよ」


おそらくこういう人は、広く世間を知っていて、経験も豊かで、
挫折も知っているからこそ、物事の難しさを理解してそう言うのだと思う。

だけど、「言ってもどうにもならないこと」は、言ってはいけないのだろうか?
どうにもならなくたって、おかしいものをおかしい、嫌なものを嫌だと、
言ってはいけないのだろうか?

「言ってもどうにもならないよ」というのは、あきらめのようでいて、
実は相手の言論を封殺する言葉だ。
相手にそれ以上しゃべらせたり、考えさせないようにする言葉だ。

でももっと悲しいことに、「言ってもどうにもならないよ」という言葉は、
その人自身に「私という人間には存在価値がありません」と告白させる言葉でもある。
「自分(自分たち)なんかが、何をしても意味がない」という、
おそろしく自尊心を欠いた言葉だ。

この「私という人間には存在価値がありません」と告白しているも同然の「どうにもならないよ」という言葉を、まるで「我こそが現実的でバランスの取れた大人の考えの持ち主である」というような顔で振りかざしてくる人に対して、私はいつも哀れみを感じている。

それと同時に、そんなプライドのないことを平気で言う人間の言葉によって、多くの人々の気づきや怒りが封じられ、「あきらめ」に変えられてきたかと思うと腹が立つ。

プライドをなくして、自虐的になるのは勝手だ。
だけどえらそうに他人を道連れにするんじゃない。
「どうにもならない」かどうかは、あなたが決めることじゃない。
バリ島ウブドにて。
南国だけど、どこかなつかしい田園のまち。


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原発事故からもうすぐ2年。
事故などなかったかのような平穏な毎日が続いています。
しかしあまり知られていませんが、日本から脱出している人も多いようです。
放射能汚染から逃れるためです。

私はツイッターですでに海外へ避難移住した人たちを何人もフォローしていますが、
ほとんどが小さい子どもを持つお父さんやお母さんたちです。
福島からだけではなく、関東から避難している人もいます。

放射能という、この先何十年にも渡って消えることのない汚染の中で子どもを育てるのは無理だと判断したのだと思います。
誤解して欲しくないのですが、私の見る限り、彼らは決して裕福な人ばかりではありません。
もちろん、もともとある程度の蓄えがあって、海外で働ける能力もあって移住した方もいますが、
フィリピンやマレーシアなど、日本よりも物価の安い国へ母子を避難させ、お父さんは日本に残って仕事を続けているという方もいます。

こんなページもみつけました。
バリ島疎開応援団 Escape to Bali
~放射能の心配のないバリ島へ疎開・保養に来ませんか~
http://www.bali-trip.com/


海外避難が正しいかどうかはわかりません。
心配しすぎだと感じる方もいるでしょう。
そうかもしれないし、そうじゃないかもしれない。

放射能による健康への影響は、チェルノブイリでは5年後に顕著になりました。
あとになってみないとわからないのであれば、最悪の場合を想定して動く人も当然いるということです。

しかしそういった人々の存在を、おそらく政府もマスコミも隠し続けるでしょう。
「日本は人が住めないほど汚染されている(かもしれない)」というイメージが広まれば、パニックになります。
事故を小さく見せて、これからも原発を続けたいというのが政府の本音です。

私は、海外避難のことをテレビで流して推奨しろとは言いませんが、
事実としてそういう人々がいる、そういう判断もあるということは、知っていてもいいと思います。
何が正しいかではなく、より多くの判断材料の中で自分がどうするかを決めることが大事だからです。


この汚染という問題ですが、実際のところ、福島第一原発から出た放射能の多くは太平洋側に流れ、土壌の汚染範囲はチェルノブイリよりもずっと小さいと言われています。
だから日本の国土全体が、住めないほど汚染されているとは思いません。

ただ、チェルノブイリが溶け出した核燃料を原発ごとコンクリートで覆って(石棺)、
放射性物質の拡散を防いだのに対し、日本は核燃料が今どこにあるのかもわかっていません。
もしも原発の床を突き抜けて土壌に溶け出していたら、回収は難しいでしょう。
近づいたら死んでしまうほどの放射性物質が土の中にしみ込んだまま、回収できなければ地下水にも汚染が広がります。

さらに、チェルノブイリとの違いは放射性汚染水を海へ大量に流したことです。
これで太平洋側の魚は安心して食べることができなくなりました。
私の住む北海道でもマダラやサンマなどからセシウムが検出されています。

また、日本政府の食品の放射線基準が高すぎること、
流通している食物の検査の徹底に疑問が残ることなど、
私の思う「日本に住めないかもしれない理由」のほとんどは原発事故そのものよりも、
その後の対応のずさんさに原因があります。

原発事故自体が人災であったと言われますが、人災は事故後も続いており、ますます被害(風評被害も含む)を広げていると思います。
土壌の汚染範囲がチェルノブイリより小さくとも、対応を誤れば被害は広範囲に及んでしまうのです。