新4年生を迎える3年生の2月になると小学校でも誰がSAPIXや早稲アカに入った等の話が耳に入ってきます。
というかココママが仕入れてきます
まだまだ4年生。
地元の公立中組と受験組とはっきりとわかれているわけでもありません。
以前、年上の兄弟を持つ保護者の方から
『うちの小学校は受験率が低くて、2月に休むのも10人くらいだよ。』
とざっくりした話を聞いて、
なるほど、二月の勝者みたいな感じでもないんだな、と思った記憶があります。
一方で30人程度のクラスで10人となると30%以上ですから少なくもない。
実際のところはどうなんだろうと思うことがしばしば。
日能研の入試報告会でも東京は30%くらいと聞きました。
ネットでそれっぽいデータがあったりしたので、自分で公開データから数値を確認してみることにしました。
出所は東京都教育員会の公立学校統計調査報告書(平成29年度~令和3年度)です。
エクセルデータが公開されているので加工、分析がしやすかったです。
まずは東京都全体と23区の5年分のデータです。
(公立学校統計調査報告書(平成29年度~令和3年度))
東京都全体としては若干上昇していますが、わずかです。
23区の方も絶対値は高いですが、上昇幅はわずかです。
それではそれぞれの区ではどうでしょうか。
2021年を基準に1~10位までの区です。
(公立学校統計調査報告書(平成29年度~令和3年度))
文京区が圧倒的ですね。過去5年間で常に1位をキープ。
絶対値も高く、伸び率も高いです。
公立小学校の卒業生の半分は地元の公立中学に行きません。
中央区、目黒区、港区、渋谷区、千代田区は年によって違いますが上位区です。
中央区はタワマンが多い区なのでそういった影響もあるのでしょうか。
千代田区は母数が少ないのでややぶれやすいです。
5年前対比で最も伸び率が高いのが品川区。
品川区もマンション開発が進んだり、教育環境もよいと評判ですからこの伸び率も納得です。
11位以下の区は以下の通りです。
(公立学校統計調査報告書(平成29年度~令和3年度))
5年前の絶対値は低いですが、23区で一番の伸び率は墨田区です。
墨田区は塾関係者も注目しているかもしれません。
江東区も伸び率が高いです。ここもタワマン効果かしら。
横ばいならまだしも中野区、大田区、北区、板橋区は減少しています。
5年間平均では減少が顕著というほどではありませんが、気になるところです。
都内でも増加、横ばい、減少と区によって異なることがわかります。
データは元データもそうですが、どういう情報をどういう風に加工したかで数値や印象が変わることがあるので注意が必要です。
今回は、都内の公立小学校の卒業者を分母として、都内の都立・国立・私立中学への進学者を分子としました。
このため、私立小学校からの受験者や都以外(例えば神奈川、埼玉、千葉他)の進学者は入っていません。
それでも、おおよその傾向はつかめると思います。
都立や国立の進学者数はほぼ横ばいのため、過去からの傾向としては私立中学だけを対象とした方が顕著だったかもしれません。
長くなりましたので、続きは次の記事にします。
都内の方はよくご存じがと思いますが、男女の違いもあります。
次回はトップ10の区を対象に男女別でみてみます。