入社して1ヶ月、そろそろ仕事にも慣れ始めた時期ですが、
ここで、少し厳しい現実のお話をしましょう。
ビル管理の仕事は、歳がとっても続けれる数少ない職種です。
その為、高齢の人が活躍する場所ですが、若い人にとっては
厳しい世界かもしれません。
勉強をして国家資格を沢山取りますが、たとえ資格を取っても
他業種に比べ待遇面で報われる業種でもありません。
30歳前後の独身若手が働いて、将来結婚して子供ももうけ
家を買うようなことを考えても、なかなかその流れに沿うだけの
賃金上昇イールドは期待できません。
ビル管理の仕事は、基本、孫請けの下請け業種ですし、
そもそも施設管理自体、どの会社がやっても誰がやっても変わらない
差別化のできるサービスでないからです。
付加価値が生みにくい業種ですので、激しい競争があり、
入札などでの価格ダンピングが当たり前のように行われていることも影響しています。
しかも、オーナーの家賃収入は、空きテナントや家賃値下げ競争などで、
家賃収入も減少しているので、ビル管理などの収入源となる元手が減る一方の中では、
管理会社からの値下げ圧力や、契約が継続できても価格維持で余分なサービスを
どんどん押し付けられる傾向がとどまるところはありません。
みんな、とりあえず「就職率が高い」とか、「高齢になっても長く働ける」とか、
「仕事が楽」とか、安易な気持ちで、職業訓練校に入りビル管理に入った若手の人の
多くが、この世界に入る「覚悟」がない人が多いように感じました。
土日や祝日に休めない仕事で、泊まり勤務もあって、しかも独身の人にとっては出会いもない
世界で、年収300万から350万、国家資格を沢山とって管理職になっても 年収400万しか
ならない仕事で、これからの先が長い人生を設計できるか、きちんと考えてからビル管理の世界に入った方がいいと思います。
しかも、仕事に慣れると、どんどんいろんな事を任され、
プレッシャーのかかる仕事がどんどん限りなく多くなりますが、
そんな時でも、この低年収でもやっていける覚悟がありますか?
結婚しても、子供が生まれても、家を買う必要になっても、
この低年収で、家族が我慢して定年まで働けるかという覚悟がありますか?
これらの覚悟を決めてからこの世界に入らないと
入社して仕事を覚えても、途中で挫折感に見舞われグレルことになりますので、
今、独身で若手の人で、とりあえず訓練学校に入ったとかで軽く考えている人は、今一度考えて
から就職活動をしてくださいね。
最近、元々給料が安いことが分かって希望したにも関わらず、
この世界に入ってから、いまさら
給料が安い、昇給が少ない、ボーナスが安すぎる、
頑張って資格とっても報われないなど、泣き言や愚痴をいう人を
多くを見て、感じましたので、ちょっと書いてみました。