ビル設備では、1年に1回は定期点検による停電というのが大イベントがあります。
このイベントは、多分1年間の作業の中で一番忙しいものかも知れません。
大体、準備は数ヶ月前から始まり打ち合わせや計画書を作り入念に予定を組みます。
基本的に、停電作業の場合 ただ停電させて複電させるだけで終るものではなく、
停電中にしか、出来ない作業をまとめてします。
例えば)
①分電盤にある遮断機のまし締め
ねじが緩んでいると、雑音が出ますし、いろいろとありますので。
②分電盤内の絶縁測定
(①と②は、オフィスビルや大型施設では正直とてつもない膨大な量になります。
かなりしんどい作業です。
しかも ②で、絶縁が悪い場合その原因の絞込みを停電の暗闇の中でやらないと
いけないのでかなり手間がかかります。)
③古くなった遮断機の取替え作業
遮断機は、長く使うとビーっとうなり音を出したり、振動が出てきたりしますので
うなり音が大きくなっている遮断機は、停電にあわせて取替え作業をします。
(これも、大型ビルの場合相当の数になりますが、結構時間のかかる作業なので
思うほど数はこなせません。)
④高圧系のコンデンサや変圧器などの清掃
⑤後は、空調やFCUの冷温水関係の膨張タンクの清掃や普段手を付けられない作業を
朝からやります。
以上の事は、まだ一部分になりますが、停電の日は、停電にあわせて外部業者による修繕や機器の更新作業なども、かなり入りますので、朝から1日にピリピリした雰囲気がありますし、午後になると
疲れが出てくるので、かなり殺伐な雰囲気になってきます。
また、停電中は貨物用エレベーター(非常用エレベーター)や最低限の照明を使うために
非常発電機の使用します。
非常電源の切り替え作業なども重要な作業です。
停電作業は、現場にもよりますが、基本全員が出社ですし、新人以外の社員は、停電の前日の夕方から作業に入り翌日の複電作業までか、停電開始後からの作業と複電開始と翌朝の始動確認までの2パターンで、ほぼ丸2日間は働きづめになります。
このように、実際にやってみるとかなりのタフワークになります。
私も、昨日 定期点検ではなく電源基幹施設の更新作業で、「停電」というものを経験してきました。
とにかく疲れました。