福井県おおい町のリゾート施設「うみんぴあ大飯」のホテル事業で、
町が虚偽の事業予算を国に説明して25億円の交付金を受給した問題で、
県も虚偽申請を了承していたことが分かった。県と町が協議し、虚偽予算を国に提出。
大幅削減を求められると、両者協議の上で新たな虚偽予算を示したという。
県と町が組織的に国を欺いて交付金を受給したことになり、
原発交付金を巡る自治体の姿勢が厳しく問われそうだ。
当時の担当者らを含む複数の県・町関係者によると、
原子力発電施設等立地地域特別交付金は県を通じて申請。
国に説明を始めた際、町が作った仮の事業予算(総額約60億円)
と建設・運営を担う企業グループが町に提出した
実際の事業予算(約59億円)の2種類があった。町作成予算は来場者を多く見込み、
業者予算は低い来場予測を基にしていた。町は業者予算を了承したが、
県と協議し06年、町作成予算を国に提出し、業者予算の存在は隠したという。
交付金支給の可否を決める
資源エネルギー庁の外部審査委員会は町作成予算を前提に審査。
採算性が厳しく審査されたが、
県と町の担当者は同予算が前提とする来場者予測を主張したという。
ところが、その後、約10億円の金利削減を国が指示。
実際の予算では金利が少ないため業者が応じず、県と町が対応を協議し、
削減しきれなかった約6億7000万円分を分離して別事業に計上した。
県と町の担当者は国に出向いて総事業費を50億円余りに減らしたと説明し、
一部を分離したことは説明しなかったという。この結果、07年、同委から交付金受給を認められた。
町関係者は「県は国との交渉窓口で、
事業の将来性を疑問視する国の追及の矢面に立っていた。すべて相談していた」とし、
当時の県担当者は「町と知恵を出し合い、事業分離を決めた」と話した。