氷河期世代の前期にあたる団塊ジュニアと引きこもりについての考察(その1)

 

 

 

団塊ジュニアは、受験競争がもっとも激しい時期(受験戦争と言われていた時期)に思春期を過ごしている。

教室では教師が「余計なことを考えるな。」「受験勉強に集中しろ。」と繰り返し強弁していた。

「自分の頭でかんがえる」などということは御法度だった。

そしてその根拠は「偏差値の高い大学へ行け。そうすれば大企業へ就職できる。一生、安泰だ。」というものだった。

この根拠なるものは、いまでは馬鹿馬鹿しい迷信となっているが、当時は「神話」「唯一絶対の教え」という扱いだった。

団塊ジュニアは、こんな環境でアイデンティティを確立していった。

 

 

 

そして数年後、大学4年生になった団塊ジュニアが就職活動を開始すると世間では「就職氷河期」が始まっていた。

苛烈を極めた受験戦争の支えになっていた「偏差値の高い大学へ行け。そうすれば大企業へ就職できる。一生、安泰だ。」という神話は、もはやどこにも存在していなかった。

ここで多くの団塊ジュニアは、アイデンティティを失ってしまった。

 

 

このため団塊ジュニアは、いったん失ったアイデンティティを回復することが必要になった。

これ(アイデンティティの回復)は、とても難しい話になる。

自信を持ってアイデンティティを回復できたと答えることができる団塊ジュニアは、とても少ないと思う。