2言語の干渉について

 

 

継起発達バイリンガルについての研究に「2言語の干渉」というものがある。

子供の発語に英語と日本語が混ざってしまう、という話だ。

この「2言語の干渉」の具体例をみると「母語(第1言語)と第2言語」の関係性の理解に役立つ。

しばしば言われている第2言語を獲得するとき、母語(第1言語)の土台が重要になるという考え方を上手くイメージできる。

 

混ざり方の具体例として挙げられていたのは、このような例だった。

 

日本語「思い出した」

英語「Now I remenber.」

2言語干渉「今、覚えた」

 

日本語「危ないからやらない」

英語「I won't take chances.」

2言語干渉「チャンスとらない」

 

 

 

一方、同時発達バイリンガルの子供を見ていると、この問題は発生していないし、この問題は発生しないようにみえる。

以前にもブログに書いたが同時発達バイリンガルの子供には「日本語→英語」「英語→日本語」のような関係がない。

同時発達バイリンガルでは、母語(日本語)・母語(英語)という状態になっている。

 

だから子供に日本語(言語)を伝えて、それを英語に訳してもらおうとしても、上手くできない。

もしも、子供に通訳のようなことをさせる場合は、子供に日本語でいまの状況を理解してもらい、その状況を英語で相手に伝える、という方法になる。

簡単に表記すると「日本語→状況の理解(本人の主観)→英語」になっている。

このような通訳を行うと、(ちょうど映画の字幕のように)直訳とはかけ離れた単語(文章)が選択される。

どこをどのように翻訳したのか、本人にしかわからない。

 

同時発達バイリンガルでは、このような処理がされているため冒頭の2言語の干渉がおこらないと推測している。

 

 

次回は、これを前提にして「ダブルリミテッド対策としての母語」「第1言語の重要性」について考察していく