教師として、親として、そして市民として。

コペルです。子育てをしていると、どうやって子どものやる気を引き出すかということが気になりますよね。今回は、そんな話題。

 

 
人間のやる気について、面白い実験があります。
心理学では、人間のやる気のことを、動機付けと呼びます。
 
ある大学生を実験室に集めて、パズルの課題を提示しました。
一つ一つは、簡単に完成するものですが、さまざまなパターンがあり、知的な好奇心を揺さぶるものです。
 
Aのグループには、一つパズルが完成するたびに、1ドルの報酬を与えると宣言して、課題に取り組ませました。
 
Bのグループには、何も与えず、ただパズルの課題を次々に挑戦してもらいます。
 
さて、よりやる気を出して、パズルの課題に挑戦したのは、どちらのグループでしょうか。
 
AのグループもBのグループも、たくさんパズルを完成させました。当然、その数の違いで、動機付けを測ることができそうです。
 
 
しかし、この実験の目的は、別のところにありました。
 
 
両グループの大学生に、課題の時間が終わったことを告げ、その後の行動を観察したのです。具体的には、課題に取り組んだ大学生に、少しその場で待っているように告げて、その行動をモニターで観察しました。
 
Aのグループは、タイムアップの宣言とともに、課題に取り組むのをやめます。
それに対して、Bのグループは、依然として課題に取り組む者が多くいます。
 
いったい何が起こっているのでしょう?
 
つまり、Aグループはパズルを解く動機が、報酬を得ることに変わってしまったのです
Aグループの学生からすれば、もう報酬がもらえないなら、やーめた。
と、いったところでしょうか。
 
ところが、パズルを解くこと、それ自体に魅力があることは、Bグループの行動から分かります。Bグループは、タイムアップが宣言されてもなお、こうやったら、別のパターンができるかな。いや、これもありだな…。などと、パズルを離さなかったのです
 
心理学は、次のように考察します。
 
Aグループは、パズルを解くという行為に、報酬が得られるという、外側の要因が持ち込まれ、外発的に動機付けられている。
 
Bグループは、パズルを解くということ自体に、興味が集中していて、内発的に動機付けられている。
 
 
これを子どもの学習やお手伝いに置き換えた時に、どちらが好ましい姿と言えるでしょうか。
 
一目瞭然ですね。
 
例えば、子どもが100点を取った。じゃあ、お小遣いをあげよう。
――これは子どものやる気を削ぐことになるかもしれません。
 
子どもたちが、今行っている活動に、より内発的に動機付けられるために、親や教師はどんな関わり方をするべきなのでしょうか。それを私たちは考える必要がありそうです。
 
では、お金ではなく、シールだったらどうなのか。
「誉めことば」などの称賛だったらどうなのか。
いろんな疑問がわいてきます。
 
さて、ご褒美は、是か非か?
 
    ―続 く―