今回の民進党と希望の党の連携を考えた前原氏は、昨日までの希望の党の動きを想定内と言った。今朝のウエイクでは、今後も民進党の希望の党からの公認や枝野氏らとの協力を模索していくと発言していた。また、選挙では希望の党や前原氏など民進党出身者の無所属立候補組の多くの協力をえて、是非小池百合子氏にも立候補してもらい、同氏の総裁を目指したいと言っていた。
しかし、前原氏がこれまでの希望の党の民進党出身者に対する処遇を本当に想定内と考えているのかどうかは分からない。巷でも意見は二通りある。つまり、前原氏が民進党の社民党寄りの考え方を持った人たちを希望の党の力を借りて切ってしまうという策をとったという考え方と、前原氏は本当に殆ど全員が希望の党から公認されるという甘い考えを持っていたという考え方の二通りである。
後者の考えを佐藤優氏が10月1日か2日のyoutube動画で言っていた。それについて、甘い考えであるとブログに書き、希望の党での選別を小池氏の一方的な荒業だと判断して、小池氏を一時評価する気持ちになった。https://blogs.yahoo.co.jp/mopyesr/43427828.html
しかし、今になって考えると、前原氏も民進党の左よりの人達が希望の党で撥ねられても仕方がないと、小池氏との会談の際に既に考えていたのではないだろうか。つまり、この点では前者であろうと私は考える。前原氏も、偽メール事件などで政治の世界に学んでいる筈であるし、想定内という言葉の発言の際にも、そんなに不自然な様子は無かった。
昨日の小池氏との会談で、前原氏は小池氏に立候補を促したが、小池氏は立候補しないと言い切った。それでも、評論家の多くは未だ小池氏は立候補する可能性があると言っている。今朝のテレビ番組ウエイクでも、前原氏は未だ小池氏の立候補を諦めていないようだった。
小池氏がもし立候補すると、都政を蔑ろにしたとの一定の批判が考えられ、希望の党の当選数は減少するだろう。その減少したとしての議席数によるが、恐らくその他からの協力者を入れても、希望の党から首班指名候補を出すことは無理だろうと思う。
前原氏がこの時点でも、小池氏に立候補を催促するのは何故か。これも考え方に二通りある。それは、①小池氏の立候補を得て次回の選挙に臨むことで、希望の党がそれほど多くの議席が取れないことも十分あり得ると思っているのではないかという考え方、及び、②小池氏への都政軽視の批判は東京都の一部であり、全国的にはあまり大きくは成らない。そして何とか小池氏の人気で一挙に小池総理を実現出来る可能性が相当あるという考え方、の二通りである。
私は、①のシナリオを前原氏は考えているのではないかと思う。その結果、小池氏は大きなダメージを被り、最終的に前原氏など旧民進党右派が希望の党を乗っ取るというシナリオである。
その前原氏の腹の中を小池氏は、感づいており、昨日は前原氏からラブ・コールを頂いたと言ったのではないだろうか。その当たりの政治屋的芸は、両者とも相当なレベルになっているのだろう。しかし、本来の政策やその背景となる知識と知恵は、非常にプアだと思う。