勝谷誠彦氏の「ザボイス、そこまで言うか」4月28日版を聞いた。
 
その4番目の話題が米国大統領候補のトランプ氏の発言について、4月28日午前中に出された菅官房長官談話だった。トランプ氏の発言とは、在日米軍の撤収と日本の核兵器保持の容認である。官房長官は(このサイトの表現によると)、政府としてコメントを控えるとした上で、「誰が大統領になろうとも、日米安保体制を中核とする日米同盟は、我が国外交の中核をなす。」「非核三原則は政府の重要な基本政策だ。今後も堅持する」と述べたという。
 
勝谷氏のトランプ氏発言に対するコメントは、本音発言は議論のたたき台になって良いとした上で、1)日米安保条約の片務性についてのトランプ発言はその通りである。また、2)米軍撤収となった場合、日本は日本で守ること、3)更に、核保有国に囲まれた日本に対して、米国が核兵器保持を認めるというのも当然である。ただ、4)トランプが言及した戦術核兵器の使用は危険でありやってはいけない、というものだった。また、これまでのトランプ発言は過激ではあるが、失言はないと評価している。
 
しかしながら、勝谷氏は菅官房長官の談話を完全に無視している。バカバカしいので、コメントできないのだろう。そこで、私の官房長官の発言に対する意見を以下に書く。


日本政府としてはコメントを控えたことは当然であると思う。米国大統領候補の発言に、外国高官が反論したり賛成したりするのは、選挙干渉にあたるからである。ただ、「米国の大統領にだれがなろうとも、日米安保体制を中核とする日米同盟は、我が国外交の中核をなす」というのは、おかしい。米国大統領は、日米安保条約を止めると言った場合、どうしてそれを日本外交の中核とするのか? 
 
つまり、菅官房長官は、トランプ氏は米国大統領にならないと決めつけているのか、トランプ氏が大統領になれば意見を180度変えるとかんがえているのかのどちらかである。米国大統領候補に対して、そんな考えを表明して良いのか?
 
また、米国との安保条約が無くなっても、日本は非核三原則を守るなんて、泥棒が街に溢れても我が家は鍵を掛けませんといっているようなもので、日本の防衛に責任ある立場の方の意見とは思えない。
 
何もコメントできないのなら、何もいうなといいたい。