春場所は、白鵬が久しぶりに優勝した。テレビで見ていたが、この優勝を決めた相撲について、横綱の相撲にふさわしくないとの批判が解説者などから出ていた。また、勝負があっけなく決まった時、観客の大きなブーイングがあった。先ず、このブーイングはマナーに反する行為であり、観客に周知する必要があると思う。それに、決まり技の“肩透かし”にも全く問題がなく、白鵬の勝利は立派なものだったと思う。

 

優勝インタビューで白鵬は必死に自分を抑えて、「変化で決まると思わなかったので。本当に申し訳ないと思います」と涙を流しながら謝罪する場面もあった。ただ、涙を「謝罪の涙」と引用サイトなどで解釈しているが、そうではなく、休場などで優勝から遠ざかっていた8ヶ月を思い出し、且つ、父親の記録と並んだという思いによるものだと思う。

http://www.nikkansports.com/battle/sumo/news/1622873.html

 

異なる文化で育ったこの若者に、日本人と同じ感覚と価値観で相撲界を背負わせる事に、若干無理があるのではないかと思う。それについては、外国人力士を入れる時に、相撲界は一定の配慮をしておくべきだった。


白鵬の気持ちを代弁するかのように、暴言に近い発言が同じモンゴル出身で元横綱朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏からあった。ドルジ氏の気持ちもわからんではない。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20160327-00000105-dal-ent

 

大相撲はこのままの形では、何れ人気をなくすだろう。曲がり角にあると思う。

 

相撲にはスポーツの面と神事(伝統行事)の両面があると思う。後者の場合、日本文化に同化しきれない外国人を入れるのには無理がある。しかし、現在の相撲から外国人力士を排除した場合、面白くなくなるだろう。元朝青龍のツイッターにあるように、大相撲は現在外国人力士が支えているのだから。

 

私は、差し当たり一つだけルール改正をすれば、千秋楽のような相撲を含めて白鵬に対する非難が少なくなると思う。そのルール改正とは、「張り手など手を顔面に向けて故意に出す行為を禁止する」のである。このルール改正で、張り手の応酬のような荒々しい相撲はなくなる。

 

千秋楽の白鵬の相撲の決まり手の肩透かしに関しては、問題はないと思う。しかし、ただ立会いの時に顔面に手を差し出すのは、指が相手の目に入る可能性もあり、危険だと思う。

 

その後、大相撲は国際化したらどうかと思う。その際も一定のルール改正をしたらどうかと思う。

①髷なども現在の形は外人力士には馴染まないので、強制しなくて良いと思う。

②廻し(ふんどし)も固定方法を簡略化すれば良い。

③怪我を防ぐ意味で、土俵は盛土の上に作る必要はない。

元々、遠くの席からでも見えるように盛土の上に作られていたのだろうから、現在のように観客席が設定されておれば盛土の上に作る必要はない。

③体重は200kg未満とする。あまり大きな力士が今後増加しては、ダイナミックな相撲が少なくなる可能性がある。

④手を顔面に故意に向けることを禁止する。

⑤以上の他は従来通りのルールを採用する。

これでどうだろうか?