今日のゲストは藤井裕久氏と丹羽宇一郎氏であった。
話題は安倍政権の政治経済、民主党の合併騒ぎ、国会議員の不祥事、米大統領選などであった。いつも、彼らの意見は批判のための批判であるから、視聴者としてもそれを更に批判したくなる。
アベノミクス批判:
特にマイナス金利については両者ともクラシックな批判に終始。現在の世界経済はクラシックではなく、末期の症状であることをゲスト達は忘れているようだ。
丹羽氏:お金の将来が不安なのに使えといわれも、北風とコートの関係で益々国民は財布をしめるだろう。住宅ローン金利の低下はREITなどの不動産関係のバブルを生じるのではないか。
シャープの台湾企業の支援について: 両者の意見は、共に「海外の企業が日本の大手家電を支援するというのは特別なことと考えていない。M&Aはグローバル化した経済では当然であるし、日本もやっている」というもの。
私は、「グローバル化の世界では当然だ」と言いながら、マイナス金利などの政府日銀の苦悩の決断を味噌糞に批判する両ゲストに違和感を感じる。なぜなら、グローバル化がそもそもデフレの原因だからである。対案のない安易な批判は、民主党の常だ。元自民党で元大蔵官僚の藤井さんには、そのような殻を超えた意見を期待していたのだが、それは間違いのようだ。
民主党と維新との合併について:
藤井氏は、反安倍の輪をもっと共産党まで含めて広くすべきだと発言していた。その理由として、経済政策の他に日米軍事同盟のこわさを挙げていた。しかし、日米の軍事協力なしに、日本の防衛が確保出来るという考え方をずっと持っていたのだろうか?元自民党議員だった時に、党内や国会で一体どのような発言をしていたのだろうと、思った。
国会議員の信用を無くす行為や発言について:
丹羽氏は「信なくば立たず」(補足1)という言葉を引用して、この国もそうだが、世界中の政治から信用がなくなっていると指摘した。原因については言及がなかったが、私は人材枯渇の問題(補足2)と民主主義の本質的欠陥の所為であると思う。これについては別に書く(今日の予定)。
米国の大統領候補について:丹羽氏は「トランプ氏はどこかで言葉を変えてくるのではないか。このままで大統領になれば米国は潰れるかもしれない。」と言っていた。
トランプ氏は企業家であり、現実路線をとるだろう。意見の変化は当然考えているはずである。私はクリントンの方が恐ろしい。あの人の方が人種差別や日本蔑視の点でトランプより酷いだろう。クリントンを日本の外務官僚は研究すべきだと思う。
補足:
“社会を構成するには、信義が重要であり、それは食料や軍備よりも何よりも大事なことだ”
2)これはあらゆる分野での専門性の深化と社会構造や文化の拡大と関係していると思う。しかし、政治家への道を、タレント、政治家秘書、官僚、政治家二世以外に広げれば、たくさん有能な人がいると思う。