安倍総理は、2-3日前のエジプトの次にイスラエルを訪問した(1/18)。前回(昨年5月)のイスラエル訪問では、防衛協力の共同声明をだした。そして、会談に先立ち、日本とイスラエル両国がアジア太平洋地域と中東地域の平和と安定に向け、より緊密な協力を進める方針を盛り込んだ共同文書を発表した。
今回のネタニヤフ首相との会談では、両国間の投資協定の年内締結を目指すことで一致したという。http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150119-00000108-mai-pol この対イスラエル外交、何とも違和感がある。何故急に親イスラエルなのか? 佐藤優氏と池上彰氏の共著となる本”新・戦争論”の中で(この8日に感想を書いた)、両氏もこの安倍外交に対して、不思議だという感想を漏らしている。
いろんな防衛に関する知識や技術を持っている国だから、それを学びたいという安倍さんの考えかもしれないが、親イスラエルを明確にすると、アラブを敵にまわす可能性も高くなる。イスラム圏に偏見の無い日本は、それがある意味で強みであったが、それをわざわざ放棄する可能性もある。
ひょっとしてだが、アメリカが裏から指示をだしているのかもしれない。アメリカはイスラエルと非常に近い関係があるのは周知であり、ユダヤ系の資本家から、多額の寄付金が米国政界に流れているという。しかし、イスラム国への対応に苦慮しているアメリカが、今はイスラエルとの協調関係を見せつけるような行動をとりにくいのではないだろうか。イスラエルはガザ地区への爆撃などが原因で最近特に周辺のイスラム圏との関係が悪い。それだけでなく、ヨーロッパ圏からも孤立感を深めている。そこで、日本の安倍氏に米国からイスラエルの孤立感を癒す役割の要請が届いたのではないだろうか。(注1)
イスラエルとは昨年までの関係で良い筈である。何故、ガザ地区爆撃など生々しい戦争をやっている国との関係を急いで親密な関係にならなければならないのか、さっぱり判らない。あの人(安倍さん)は何をかんがえているのだろうか?
注釈:
1)安倍さんが何故そのような話に乗るのか? 何の根拠も無いが、米国から拉致問題に関して、何らかの餌がちらつかせられた(フライフィッシングのフライ)可能性があったのではと想像逞しくしている。野田元総理など、日本の総理大臣はフライフィッシングで簡単につり上げらると、米国は分析したのでは(これも想像逞しくしてのもの)。