先週、ある20歳の男性が無関係な50代の男性を刺して逮捕された。「死刑になりたかったので、男を刺した」と、犯罪の動機を喋った。刺された男性は病院に運ばれたが重傷である。その20歳の男性は、警備会社を解雇になりその会社の寮を出た後、数日間野宿生活だったという。<br>
あまり大きく報道されなかったこの事件であるが、考えさせられる事件である。刺された人は非常に気の毒なのは勿論だが、20歳で犯罪者となり将来を無茶苦茶にしてしまった犯人も又気の毒に思える。直ぐ切れる感情は、幼少期の育ちに関係があるのかもしれない。もしそうなら、劣悪環境に幼少期を過ごすことになったその若者に、同情を覚えるのは私だけだろうか。現金もなく、故郷から遠くはなれていて、親身になってくれる様な相談相手もなければ、”やけくそ”になる人は多い筈である。荒んだ心に都会の風が寒々と吹き込んだ末の犯罪だろう。<br>
そのようなケースを出来るだけ無くする方法として、SOSホットライン(例えば、999番)を設けたらどうだろうか。簡易宿泊施設などを設置し、24時間対応で、当面の相談相手をする係官(警察官などの経験者)を置いて対応すれば、このような犯罪は相当減少するのではないだろうか。そして、都会の安全性を高めることや人心を和らげる上で、大きく寄与すると思う。