習近平中国国家主席が韓国を訪問する。その中心的な確認事項の一つは、反日だろう。韓国の中国との関係緊密化は。「南京大虐殺と軍の強制連行による従軍慰安婦」という虚構を確認する為という不純な動機に基づいていると思う。
世界経済がグローバル化するに従って、益々盛んになった中国や韓国による“日本の歴史認識”に対する攻撃であるが、それは、「日本が20世紀前半に朝鮮半島を含む大陸を侵略し、いろんな悪事をなした」という中韓共同の歴史観に、日本も参加すべきであると言う主張である。日本は大陸を侵略したと言うことは可能でも、”いろんな悪事”について取り上げられる物語は、中国韓国により誇張或いは捏造されたものである。彼らの姿勢は、真実を解明するというより、日本に悪のラベルを張ることで、中国と韓国で利益を得ようというものである。
最近発表された河野談話の作成経緯は、談話は日本が韓国との友好状態を維持するためになされた日韓共同の捏造であったことを示している。河野談話が謝罪したのは、「戦争時に朝鮮半島で、日本軍が軍人相手の慰安婦施設の運営と一部慰安婦を強制連行で集めたということ」に対するものである。しかし、この種の施設は、当時はどこにでもあり、1990年代まで韓国自身も米国軍の為に運営していたという驚きの事実も最近話題になっている。韓国政府は韓国内米軍基地で慰安婦(Comfort woman, 官製売春婦)施設を運営し、外貨稼ぎをしていたというのである。当時の慰安婦100名以上により、韓国政府が告発されたのである。その訴えは恐らく裁判所により却下されるだろう。何故なら、既に数々のケースで韓国は法治国家とは言えない状態だからである。
(1)。中国の主張する南京大虐殺についても、数々の書物でその虚構が指摘されている。
(2)。中国に詳しい石平氏はテレビで、「中国は、日本軍と毛沢東(大躍進運動や文化大革命)とを取り違えているのではないか?」と冗談を交えて、中国の捏造として説明している。
今回、中国主席の韓国訪問において、再度「日本の歴史認識の攻撃する」という共同の姿勢をとり、「反日は中韓の鎹」ということを確認するのである。韓国は、米国の世界におけるNo1の地位が揺らげば、次の親分国として中国との関係を深めるつもりだろうが、米国の世界的地位は当分揺らがないとすれば、この不純な外交は大きなマイナスになると思う。
注釈:
1)対馬から盗まれ韓国に運ばれた仏像を返還する様に韓国の市民団体が訴えたが、ソウル行政裁判所はこの訴えを却下した。韓国に元々あった文化財とはいえ、盗んで取り返そうという姿勢に、法治国家のラベルはとても貼れない。(もっとも、これは程度の差はあっても東アジア全体の傾向で、日本も例外ではない)
2)例えば、東中野修道、小林進、福永慎次郎著“南京事件「証拠写真」を検証する”草思社、2005年