小学館の連載まんが「美味しんぼ」に最近、「福島で放射線を浴びると鼻血がでる」という内容の漫画が掲載され、双葉町が風評被害がでるとの抗議を小学館に行なったという。
 一言だけコメントをする。この作者、雁屋哲氏は放射線というものを全くしらないということである。つまり、福島で多くの人が鼻血を出すのなら、レントゲン検査を受けた者の多くは鼻血を出す筈である。福島の地で浴びる放射線は、確かに数ミリシーベルト/年あれば、他のところより多少多い。しかし、数日訪問しただけであれば、それは一回のレントゲン撮影の放射線量よりかなり少ない筈。もし、CT検査をしたのなら、遥かに多量の放射線をうけるので、皆鼻血を出す筈である。そんな話は聞いたことが無い。
 何故、雁屋氏がそのような話を描いたか?それは、彼は福島の放射線(主にガンマ線)とレントゲン検査のX線はその人体影響において全く違うと考えていたからだろう。そして、2人の元総理同様に、原発即廃止派だからだろう。(この件、既にブログに書いた) 
 因にガンマ線もX線も、生体細胞の分子をイオン化するという共通のメカニズムで、人体に影響を及ぼす。