なんてことだ、
こんな日に風邪をひくなんて、
私の人生が変わるかもしれない、
そんな大切な日なのに、、
IT軍師からのガチコンサルの当日
不覚にも体調を崩した私は
点滴を受けたあと、
会社へ出勤し、
それでも体調が芳しくなく、
普段めったにもしない早退をするはめに、
IT軍師のコンサルは
夜23時から。
それまでに治るだろうか、
いや、治すしかない。
ふらふらの足で家路につき、
ひたすらに水分を飲み、
病院で処方してもらった風邪薬を飲み、身体の体温を放出させるべく、
睡眠を貪るようにとった。
なんとか間にあってくれ、
待ち焦がれたチャンスを棒にふるわけにはいかない。
何しろコンサルをしてくださるお方は
泣く子も黙る超絶IT軍師。
私の全ビジネス力を使ったとしても
なんの太刀打ちもすることはできない
実力者。
年に数億を稼ぐお方の一時間をいただくのだ。
軍師の一時間を時給に換算すると
いくらになるのだろうか。
そういう人がサーバー世界では無名の私に貴重な時間を割いてくださったのだ。
そう考えただけでも、
この忌々しい風邪を早く身体の外に追い出さねば、
あせりと、いらだちを抑えながらもなんとか眠りについた。
22時。
携帯のアラームで目が覚める。
少し身体は重いが立っていられないほどではない。
間に合った。
ほっとするのも束の間、
やはり落ち着かない緊張感が走る。
どうせ自分のコンサルなんて
してくれないだろうと
ダメもとでした一通のメールが
もしかしたら、
自分の人生を切り開くものになる可能性を秘めている。
いや、変えなければならない。
そう思うと、
今まで感じたことのある緊張とは違う緊張が走る。
幾度となく、修羅場はくぐり抜けてきたつもりだが、、
私がくぐり抜けてきた修羅場なんて、
軍師からすれば、
子供のお遊びの知恵の輪に過ぎないのではないか。
そういった声が心の中でこだまする。
心の声はかき消すのではなく、
素直に聞け、
聞いた上でどう行動すべきかを考えろ。
そういい聞かせてパソコンに電源をいれる。
なかなか立ち上がらないパソコン。
この日のために買い揃えたSkype用の
マイク付きのヘッドホン。
実はSkypeで話をするのははじめてのこと。
別のもう一つ不安が頭によぎる。
Skypeの不具合で話せなかったらどうしよう。
あせる私を嘲るかのように、
カチカチと音を立てながらも、
一向にSkypeを読み込まないパソコン。
時刻はあっという間に過ぎ去り22時45分。
一度パソコンをシャットダウンさせて、再度立ち上げる。
22時50分。
早くMacを手に入れておくべきだったと、してもどうしようもない後悔を
この期に及んでしてる間もなく時間が
過ぎ去っていく、
22時55分。
再起動したパソコンがやっとSkypeを
読み込みはじめた。
Skypeにメッセージが届いている。
始まりの合図だ。
一度目を閉じて大きく深呼吸をする。
心の声を聞く。
これは戦いの場なんかではない。
素直に軍師のアドバイスを
真摯に耳を傾ける場だ。
軍師は賢者でもある。
賢者の言葉は一つ一つに重みがある。
その一つ一つを自分の頭で
小さく自分が飲み込めるように
自分の頭で考えて噛み砕くのだ。
もう迷いは何もなかった。
続く。