昨年12月のデジタル化以来、CATVの多チャンネルに、嬉しい悲鳴を上げつつ楽しませていただいてます。
子供の頃に見た怪獣映画が放送されていたりすると、つい見てしまったり。
今週末はナショナルジオグラフィックチャンネルで「シークレット・バイブル」としてダヴィンチ・コードや最近公表されたユダの福音書などを絡めた特集番組が放送される予定だし。
うわ~っ、身体が追いつかないよぉ!!(にこにこ
)
今日は今日とて、筆者の中では幻の名作ドラマ
「私は貝になりたい(1958年版)」
が放送されているじゃありませんか!
ドラマの内容はこちら→◎
念のため申し上げておきますが、この名作テレビドラマが放送されたのは筆者が生まれるずっと前です。
大した差はないと思うけど?
……やかましい。
第二次世界大戦中の日本。
或る床屋の主人が召集され、戦地へ赴いた。
幸運にも無事帰還し、ようやく穏やかな日常を取り戻そうとした頃
彼等が、やって来た――
もうね、切ないです。ひたすらやるせないです。
戦争を生き延びたのに、戦後を生きる事を許されなかった主人公の心情を、フランキー堺さんが見事に演じ切っております。
息遣いとか、間合いとか、セリフとして発せられる以外の所からもそのシーンでの主人公の想いが切々と伝わってくるような演技、素晴らしかったです。
ラストシーンで主人公が向かった場所は、現在公園になっています。
東京のアミューズメントスポットのひとつとして沢山の人出で賑わうエリアの一角、そのまた片隅にある場所が、そこです。
そのエリアの現在の姿とドラマのラストシーンが重なって、少々複雑な気持ちになりました。
GWでさらに賑わうであろうその場所を、その光景を、このドラマの主人公や彼と同じ運命をたどった方々は、一体どんな思いで眺めていることだろう、と。
- 田中 聡
- 名所探訪 地図から消えた東京遺産