条約批准書
京都・妙法院にある国宝「インド副王から太閤秀吉への親書」(1588)
この美しい装飾をなんと表現したらいいのだろう。
グロテスク文様とtassel
麻布にある「外交史料館」にはたくさんの親書、条約締結文書が保管されている。
群を抜いて美しいのが露西亜帝国ロマノフ家からの親書であった。
豪華な何連ものtassel、帝国の紋章に蝋蜜を施す凝り様。
軍艦ミズーリ号上での降伏文書にはとりわけ感じ入る。
ポツダム宣言受諾の公式文書だ。
マッカーサー元帥はもとより、連合国軍の一連の大臣・司令官の署名が見られる。
日本側代表は重光葵外相。漢字でしっかりと署名してある。
この重い大役を背負わされ、昨日まで敵国であった将軍たちに凝視されながらの署名。
大変大きなこの批准書は、簡潔で厳しい印象を与える。
もちろん、房飾りは付いていない。