ディシディア ファイナルファンタジー | ヲタクの生きる道

ディシディア ファイナルファンタジー

ハード・・・PSP
ジャンル・・・アクション
クリアまでのプレイ時間・・・65時間

 1)オススメ・・・
 2)ツボ・・・10
 3)システム・・・7
 4)グラフィック・・・
 5)シナリオ・・・6
 6)音楽・・・10
 7)演出・・・10
 8)キャラ・・・10
 9)バランス・・・
10)独自性・・・10

合計・・・88点
<総評>
ファイナルファンタジーが世に出され20周年記念作品でお祭り的なソフトと思いきや、実に斬新なシステムを備え、歴代ファイナルファンタジーの主役クラスとラスボスクラスを1名ずつを集め、タイマンアクションゲームのキャラとしてエントリーさせて、見事にそれぞれの個性を際立たせて成立しているという、完成度の非常に高い傑作アクションゲーム。各キャラ(とくにコスモス側)は各FFの主人公クラスなので、ユーザーはそれぞれに思い入れを持つのは当然で、その思い入れに見事に応えている出来映えであると思う。
しかし斬新すぎるシステムであり、各キャラに最初から備えていてほしいアビリティがキャラのレベル上昇に合わせて覚えていくシステムなので、非常に敷居が高いと言わざるを得ない。「レベル30あたりに覚えるフリーエアダッシュを使いこなせるようになるとおもしろくなる」とか「レベル100からがこのゲームの始まり」なんて声もあり、実際にレベル100まできた私も同じように思うくらいなんで、しかもキャラが総勢22名もあり、すべてのキャラを使いこなそうと思ったらすべてレベル100まであげないとそのキャラの力を引き出せていないので、いまから、レベル1から始めようって人には非常に酷な話である。それくらいこのゲームは敷居が高いということなのだ。単純に好きなキャラひとりだけプレイしてもこのゲームはクリアできないシステムになっているのでなおさらである。

なんだか悪い評価ばかり書いてる気がするのだが、決して駄作ではない。もう一度言うけど、このゲームは傑作である。私の感じた魅力ある点について書くと、まずオープニングのムービーはもうあらゆるハードのゲームに使われるCGムービーの追随をゆるさないとてつもない出来映え。ムービーに関してはクライシスコアでも賞賛したことなんだが、スクウェア・エニックスはほんとにズバ抜けてるといっていい。ムービーに関しては海外メーカーにも負けていない。っていうか勝ってる。この導入部分で気持ち的には一気にゲームに引き寄せられる。うまい。そしてこれでもかってくらいの豪華な声優陣。これだけのメンバーをそろえるには相当のお金のかかったプロジェクトでないかぎり無理。とくにカオス側の渋いメンバーといったらたまらんわい!(あ、なんか文面変わってる。。。)
そしてなによりこの個性的なキャラが三次元空間を縦横無尽に駆け回りながら闘う斬新なシステム。そう。CGムービーで繰り広げられた三次元の戦闘シーンはなんとゲーム画面で自分で操作することで表現できるのだ!スゴイ!!(三次元ゆえ思ったとおりの移動をしてくれないこともありますが。。。)。
通常タイマンアクションゲームは相手のHPを0にすれば勝ちで、このゲームも基本は同じだが、そのHPを減らす攻撃力ともいえるブレイブも闘いのなかで削り合うことができる。これがこのゲームの独創性のひとつで、どんなに大きいHPをもっていても、それ以上のブレイブを敵がもってたら一撃のHP攻撃でやられてしまう。逆にHPが少なくても、相手のブレイブをかなり削っていていまの自分のHPより大幅に下回っていればかなり余裕がある状況ということになる。さらに逆転のEXモードのかけひきもあり・・・と、とにかく類似性のない斬新なシステムで、ディープなアクション好きはぜひとも一度は経験してほしいゲーム。

ただこのゲームがおもしろいと思うのに時間がかかりすぎるという難点があるから、気軽にアクションを楽しみたいという人にはまったくオススメできない。万人受けはしないかもしれないが、販売本数がミリオンに迫る勢いが示すとおり、その高い敷居を超えたとき、至極のおもしろさに酔いしれることだろう。ストーリーはお祭り的に主人公キャラを寄せ集めて強引に成立させた世界観ゆえに、相互の関係性や奥行きなどが希薄なのはしかたない。そこはあまり期待しないように。

最後に、ひとつ残念というかなんで?って思ったのが、デュエルコロシアムがストーリークリア後に出てくることについて。これはメインにしてもいいくらいのおもしろいシステム。ストーリークリアの進行に合わせて、コースを増やしていき、コースも大量にあれば、素材集めとかレベル上げとかもかなり楽しくできたと思ったんだが。。。クイックモードやストーリーモードを繰り返してでのレベル上げは単調であきやすかったから、デュエルコロシアムは、せめてShade Impulse登場時に一緒に登場してほしかったなぁ。そこだけだね。残念なところは。


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