夜が明けるまで -2ページ目

夜が明けるまで

夜明けまでのひとときを....

女性は恋をするときれいになるのですぐにわかる。男はそういう変化はあまりない。
恋をしなくなれば、仕事に熱中するのは男の特徴かもしれない。
少なくとも、恋愛よりも仕事優先の男はたくさんいるような気がする。
昔のことだけど、一度だけつくづく「いい男」だといわれたことがある。
そんなこと言われたことがないし、自分でもそう思ったことがなく、びっくりしたことがある。
見た目はどう考えたって、「いい男」には見えない。
それ以来、「いい男」ってどんな男なんだろうとずっと考えてた。
少なくとも「いい人」と言われるよりもずっとうれしかった。
でもそれはなぜだろう? どうして「いい人」と言われるよりも「いい男」と言われる方がうれしいのだろう。

ずっと考え続けて、何となくわかった来たような気がした。
「いい人」はつまり優しい人のこと。優しい人は演じることもできる。
「いい男」は優しいだけではなれない。男を感じさせる何かが必要。
それは「強さ」なんだと思うようになった。
見かけじゃなく、内側からにじみ出てくるような強さ。
それはなろうと思ってなれるものじゃない。
内面の「強さ」は演じることができないのだから。
おそらく一番わかっているのは僕だと思う。
彼女は僕だということをしらなかったけど、つらい気持に寄り添えたのは彼じゃなく僕だった。
結局、彼は彼女の心を理解していないし、たぶん今もわかっていない。
びょっとしたらわかろうとしていないのかもしれない。

僕は、彼女が何を好きなのか、どんな関心を持っているのか、いつも考えていた。
でも彼はそんなことは少しもしなかったようだ。むしろ合わせたのは彼女の方だった。
僕には考えられないことだ。

彼は彼女にすべてに関心があるわけじゃないらしい。
彼は、彼女の表面しか見えていない。彼のいう彼女の良いところは、まさに表面だけ。
それでも彼女はそんな彼を愛そうと一生懸命努力している。

そうやって人を愛することができるのは彼女のいいところだ。
でも彼はきっとわかっていない。
夏目漱石『それから』の一節。


=========================================================

「どんな変化があつたつて構やしません。私はこのあいだから、――このあいだから私は、もしもの事があれば、死ぬ積で覚悟をきめているんですもの」
代助はりつぜんとしておののいた。
「あなたにこれから先どうしたらよいいと云ふ希望はありませんか」と聞いた。
「希望なんかないわ。何でもあなたの云ふ通りになるわ」
「漂泊――」
「漂泊でもいいわ。死ねとおつしやれば死ぬわ」

=========================================================

覚悟がなければ成就しない。

朝早くから仕事だった以外はごく普通に過ぎていきました。でも、夜はとても寒かった!