発達障害の研修会のなかで、

行動の問題としてあげられたものの1つに「選択性緘黙」がありました。

 

その話になったとき、浮かんできたのはk君のこと。

 

もう、12年程まえになるのかなぁ、

自宅からほど近い保育所にパートとして勤めていました。

 

その時に出会った男の子がk君(3歳)でした。

お家では、親兄弟と話ができるのに、担任の先生、私を含めその保育所に勤めていた職員のみんなと話しができな状態でした。

 

保育所にくることを嫌がっていた様子はほとんどなく、

毎日のように登園して、ニコニコした表情はみせていました。

 

大人しくて一人遊びを好んでいましたが、保育士からの話を理解して、

お給食をたべたり、お昼寝をしたり、生活に問題はなかったように思います。

 

個人的なやりとりをしたときは、首を動かして意思表示をしていました。

「k君分かる?」と、話すと、首をコクッとうごかしていたことを思いだします。

 

担任の先生はk君に厳しく、なにかあると話せないことを責めていた覚えがあります。

私の記憶が確かなら、彼はもう高校生になっているはずです。

 

もう症状は改善されたのかなぁ…、

もし、まだなら適切な支援は受けられているのかと気になりました。

 

 

 

保育所の生活のなかで、「話さない」 ことはどう問題だと思いますか?

 

・大人しいのは、k君の性格。個性。

・喧嘩をしたり、暴力をふるうわけでもないからなんの問題もなない。

・話をしないだけで、保育士の言葉はきちんと理解できているから心配ない。

 

 

そう考える人は多いと思います。

だからといって、この状態が継続することは好ましくありません。

 

 

 

 

問題点は、

・k君が周囲に対して主体的に関わる経験をしないまま集団生活を過ごしてしまうこと。

・集団のなかで、自己主張をしたり、主張がぶつかりあう場面における対応能力を経験的に   学ぶ機会をもつことができないこと。

などが挙げられます。

 

社会性は、葛藤や意見のぶつかり合いなどを経験することで発達していくんですよね。

 

 

 

まずk君は、話せるようになることからの出発になりますね。

そのうえで、「人と関わる力」や「友だちと関わりたい」という気持ちを育てる支援をしていくことになります。

 

緘黙の子ども、大人しい子ども、引っ込み思案の子どもにとって、

周囲と関わる方法を身につけることは容易ではありません。

 

 

 

では、どのように対応すればよいでしょうか。

 

 

選択性緘黙の場合、

 

焦りは禁物ですね。

話すことを強要したり、話さないことを咎めたりすると

子どもを追い込むことになってしまい逆効果です。

可能なかぎり、集団行動がとれるように配慮しながら見守ることが大切ですね。