「人は自分が幸福であることを知らないから不幸なのである。」というドストエフスキーの名言があるようですが。




 エゴの「幸せ」の定義って、すごく事細かで、具体的で、範囲が狭いですよね。


 幸せとは・・・

 健康じゃなきゃいけない
 やりがいのある仕事がなくちゃいけない
 いや、私は働きたくない
 仕事はしたいけど忙しすぎちゃダメ
 カレシがいないなんて信じられない
 カレシはこんな人じゃなきゃイヤ
 結婚は何歳までに
 年収の最低ラインはこれ
 あれがほしい、これがほしい・・・

 幸せになるためにゲットするもののチェックリストに、ひとつでも多くチェックを入れられる項目を増やそうと頑張って、でも、手に入らないものはたくさんあるし、逆に手に入れたら手に入れたで項目と項目の間に矛盾も出てきて辻褄が合わなくなる。
 辻褄を合わすためにまた項目を足したり、変更してみたり・・・
 そうこうしているうちに、手に入れたはずのものを失ったり・・・
 
 なかなかリストがチェックで埋まる日は来ません。




 でもふと横を見ると、自分のチェックリストにある項目を、ひとつも持っていない人が、幸せそうに輝いていたり、大きな笑顔で笑っていたりします。




 「チェックリストが埋まるから幸せ」じゃなかったんですね。
 
 チェックリストがあるから、「これを埋めると幸せになる=埋まっていない今はまだ幸せじゃない」と思い込んでしまっていただけなんです。



 リストを手放せば「今はまだ幸せじゃない」も、一緒に消えていきます。



 ・・・でも、手放すのはこわいですね。



 怖がる自分から無理やりリストを取りあげなくてもいいから、その代わり、項目を埋めようとするのを、3日間だけ、休んでみましょう。

 3日間だけ、項目を追いかけない。

 そしてその代わりに、いつでもどこでも、今を精一杯幸せに生きることに全力を注いでみる。

 


 これ、ちゃんとやれば、3日後にはリストに対する思いは変わっているはずです。